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レンゲ物語
 

 

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女は二人でも姦しい
2008年2月15日

あ~♪~らぁ、デンマンさん。。。

あたくしのことを

うわさしていたのでござ~♪~ますか?

おほほほほ。。。

やだなあああぁ~。。。ついに卑弥子さんが出て来てしまいましたよう。も~♪~ これでは、収拾が付かなくなるので、今日はひとまず僕は退散しますよゥ。んもお~~

【レンゲの独り言】

デンマンさんは、ずるいですわよ。
卑弥子さんが現れると、形勢が悪くなると思って逃げ出してしまったのですわ。

でも、あたしは諦めませんわ。
このお話の続きはデンマンさんが居なくても
卑弥子さんと続けるつもりですわ。

では、また。。。


『愛の形と性の形 (2008年2月13日)』より

卑弥子さん。。。デンマンさんが逃げてしまいましたわよう。

いいじゃありませんかア~。。。たまにはレンゲさんと、こうして二人きりでお話しましょうよう。レンゲさんだって、そのつもりでおとといの独り言の中で言ってたじゃござ~♪~ませんか?

でも、あたし。。。なんだか、後でデンマンさんに叱られそうですわぁ~。

いいですわよゥ、あたくしが一人で責任を負いますから。。。、レンゲさんには、ご迷惑をおかけしませんわ。たまにはデンマンさん抜きで言いたい事を一杯しゃべってしまいましょうよう。

でも、本当にいいのかしら。。。?

いいのでござ~♪~ますわよゥ。デンマンさんが逃げてしまったのですから、後はあたくしたちの自由ですわよう。。。デンマンさんが逃げたのがいけないのでござ~♪~ますわア。

そうですわねぇ。。。あたしも、たまには卑弥子さんとデンマンさん抜きでお話しがしたいと思っていたのですわ。

あたくしもそうなのでござ~♪~ますわよゥ。デンマンさんが居ると言い難い事ってあるでござ~♪~ますでしょう?鬼の居ない間の洗濯でござ~♪~ますわよ。デンマンさんが居ないので何でも気兼ねなくしゃべれますわ。おほほほほ。。。

そうですわよね。。。うふふふふ。。。

意見が一致しましたわア。では、心置きなくしゃべってしまいましょうねぇ~。うしししし。。。

あたし、卑弥子さんにぜひお聞きしたい事があったのですわ。

何でござ~♪~ましょうか?

デンマンさんともお話したのですけれど、次の事ですわ。

かち人の

渡れど濡れぬ

えにしあれば

【現代語訳】

渡っても濡れもしない
浅い江のようなご縁でしたわね。

この句のどこにレンゲさんは、それ程の感銘を受けるのですか?

“渡れど濡れぬ”ですわぁ~。。。

ほおゥ。。。ここのどこに。。。?

デンマンさん。。。そのような事、あたしが説明しなくても、お分かりになるでしょう?

いや。。。なんと言うかぁ。。。はっきりと分からないからレンゲさんに尋ねているのですよ。

だから。。。、だから、斎宮は、もっと濡れたかったのですわぁ。。。でも。。。、でも、濡れたい、濡れたいと思っているのに、思うように濡れない。。。ああぁ~。。。切ない女の胸の内が手に取るように分かりますわあぁ~~

なんだか。。。実感がこもっていますねぇ~?

デンマンさんにも、このような切ない女の気持ちがお分かりになりますかぁ~?

うん、うん、。。。なんとなく分かりますよ。。。でも。。。でも。。。

でも、なんですのォ~。。。?はっきりとおっしゃってくださいなぁ。

レンゲさんは、あのォ~。。。ちょっとばかりねぇ、あなたは濡れる事にこだわっているのではないですか?

だって。。。、だって、斎宮は“渡れど濡れぬ”と、はっきりと書いていますわ。

そうですよ。確かにそのように書いてありますよ。でもねぇ~、斎宮は“浅い江のようなご縁”を強調するために“渡れど濡れぬ”と書いたと思いますよ。つまり、瀬を渡った。でも、思ったより浅くて服が濡れなかったと。。。つまり、浅瀬だった。それで浅い縁と結びつけた。

でも。。。、でも、それでは片手落ちだと思いますわぁ。

そうですかねぇ~?

だって、そうでしょう?デンマンさんは“浅い縁”を強調するためだとおっしゃいますが、あたしはそうではないと思います。

どういうことですか?

斎宮は身も心も、もっと濡れたかったのですわ。もっともっと濡れて業平さんと深い絆を感じたかった。その強い思いがあるからこそ、愛し合った夜のことを“渡れど濡れぬ”と書いたのですわ。つまり、“あなたとお逢いしたけれども、身も心も充分に濡れたわけではありませんでしたわ”。。。このように言いたかったのですわ。

つまり。。。つまり。。。レンゲさんは、この“濡れる”を肉体的な意味で文字通りに“濡れる”と。。。?

そうですわぁ~。そのように解釈して初めて斎宮の切ない女の胸の内が伝わってくるのですわぁ~。。。つまり、斎宮は業平さんに抱かれてもっと濡れたかったのですわ。業平さんに抱かれて女の悦びを感じることができたというのに、まだ斎宮の心は満ち足りてはいなかった。長居はできないので斎宮は帰らねばならなかった。でも、本当はもっと濡れて深い官能の歓びに浸りたいと思っていた。その満ち足りない思いを業平さんに伝え、もう一度逢って思いを遂げたい、と上の句(かみのく)に願いを託したのですわぁ~。

ほおォ~。。。なるほど。。。そのようにも解釈する事が出来ますよね。

あたしは、そのようにしか解釈できないと思いますわ。業平さんは女の気持ちが分かっていたのですわ。

分かっていたのですか?

そうですわ。斎宮の歌の中に込められた切ない女心を理解していたのですわ。だから、下の句(しものく)で “いつかあなたの思いをかなえてあげますよ” と書いているのですわ。

しかし。。。

しかし、何ですの?

当時、斎宮は16才か17才ですよ。いろいろな書物に当たってみても、まだ20才にはなっていなかった。つまり、まだ初々しい乙女だった。恋愛経験が豊富だというわけではない。そういう女性が、レンゲさんの言うように深い官能の歓びを知っているとは思えない。

でも、業平さんは女性経験豊かな男性ですわ。斎宮のお兄さんと19才年が離れていると言う事は、斎宮とは20歳以上の年の開きがある。充分に女性の扱いを心得ている。しかも、お兄さんから業平さんの事は何度も聞かされている。上のエピソードを読んでも、斎宮が業平さんに対して好意を持っている事が実に良く分かりますわ。だから、心のこもったおもてなしをしたのですわ。ただ単に親元から言われただけではなしに、斎宮(いつきのみや)自身が業平さんに心を惹かれていたことが歌のやり取りを通しても実に良く分かりますわ。

つまり、女の扱いに慣れている在原業平に抱かれて、斎宮は女性として花開いたと言うのですか?

そうですわぁ~。


『ロマンとエッチ (2008年1月20日)』より

デンマンさんは繊細な女心が良く分かっていないのだと思うのですわ。あたしは斎宮時代の卑弥子さんが業平(なりひら)さんに寄せる思いを充分に分かっているつもりですゥ。それで上のように解釈したのですけれど、卑弥子さんは、実際にはどうでしたの?

もちろん、レンゲさんの解釈の方が正しいのでござ~♪~ますわ。デンマンさんも、それとなく分かっていたのでござ~♪~ますわよ。それで、あたくしが出てきたので、これではレンゲさんに負けてしまうと思って逃げてしまったのですわよ。ずるいのでござ~♪~ますわ。

卑弥子さんも、そう思いますか?

それに決まってますわよ。

そうですわよねぇ~。。。女ならば、誰だって卑弥子さんのような状況に置かれたならば、身も心も充分に濡れたいものだと思いますわよねぇ。うふふふ。。。

そうでござ~♪~ますわ。あたくしとレンゲさんには共通するところがあるのでござ~♪~ますわよ。

共通するものですか?そっれて…なんでしょうか?

早熟なところでござ~♪~ますわよ。おほほほほ。。。レンゲさんは16才で坂田さんに抱かれて初めて女の花を咲かせたのでござ~♪~ますものねぇ。

禁断の園でレンゲさんが

坂田さんと秘め事をして知った悦び

レンゲさんも16才の頃は、こうして可憐な乙女だったんですよね。

まだ高校1年生の女学生だった頃、レンゲさんは、初めて秘め事を経験した。

愛のない家庭で育ったレンゲさんは、心のよりどころがなくて、当時近所に住んでいた坂田さん夫婦の家に時々遊びに行っていた。

坂田さんも、レンゲさんの家庭の事情を良く知っていて、何かとレンゲさんのことを思いやり可愛がっていた。レンゲさんは、いつしか坂田さんに淡い恋を感じるようになっていた。

坂田さんは良い人だけれど、競馬競輪にハマッていて、そのことで妻の幸子さんと別居するようになった。レンゲさんは、そんなある晩、幼な妻のように坂田さんのために夕ご飯を作ってあげた。坂田さんにも何か感じるものがあったのかも知れませんよね。その晩、レンゲさんは坂田さんの腕に抱かれてハラハラ。。。、ワクワク。。。ドキドキしながら桜の花びらを散らした。。。


『エロい文学少女 (2007年4月11日)』より

レンゲさんも坂田さんに幼な妻のようにして尽くしたい気持ちがあったのでござ~♪~ますでしょう?

そうですわねぇ~。坂田さんには小さな頃から可愛がってもらいましたから。。。

あたくしだって、満で15才でござ~♪~ましたけれど、業平さんのことは幼女の頃からお慕い申し上げていたのでござ~♪~ますわ。

それは。。。また、どのような訳ですか?

ジューンさんが一昨日、あたくしと兄の事について次のように書いていましたわ。

こんにちは。ジューンです。

デンマンさんが逃げ出すなんて

珍しいですわよね。

卑弥子さんのお話しの中に出てくる

斎宮(いつきのみや)は実在の人物だった

と言われていますよね。

恬子内親王(やすいこないしんのう)だそうです。

生まれた年は実は、はっきりとしていないのです。

848年だと言われています。

亡くなったのは延喜13年6月18日。

西暦では913年7月24日です。

65才まで生きたのですから、

この当時としては長生きの方でしょうね。

第31代の伊勢斎宮でした。

お父さんは文徳天皇です。

お母さんは紀静子。

同母兄に惟喬(これたか)親王がいます。

惟喬親王は文徳天皇の長男だったのですが、

お母さんの生まれが藤原氏でなかったために

天皇になれなかったのです。

この兄妹は和歌も優れ、

人物としても魅力的なところがあったのでしょうね。

そう言う訳で恵まれない境遇に育ったのに

斎宮は伊勢物語という形で

語り継がれ、私たちに知られるようになったのです。


『愛の形と性の形 (2008年2月13日)』より

あたくしと兄は恵まれた境遇に育ったと言う訳ではなかったのでござ~♪~ますわ。

でも、卑弥子さんは内親王だったのでしょう?

確かに皇族だったのでござ~♪~ますが、母の生まれが藤原氏ではなかったために、皇室内でも日陰者のような扱いを受けていたのでござ~♪~ます。

。。。で、在原業平さんとの出会いは。。。?

業平さまは兄の和歌の先生だったのでござ~♪~ますわ。実は、業平さまも恵まれた境遇で育った訳ではなかったのでござ~♪~ます。

それは一体どのような訳ですか?

在原業平

(ありわらのなりひら)

生年: 天長2年(825年)
没年: 元慶4年5月28日
    (880年7月9日)

父は平城天皇の皇子の
阿保(あぼ)親王。
母の伊都内親王は
桓武天皇の皇女で、
業平は桓武天皇の孫にあたる。

平安時代初期の歌人であり、
六歌仙、三十六歌仙のひとり。
『古今和歌集』に30首が
入集されている。
また伊勢物語の
主人公とみなされる。

臣籍降下して兄行平らとともに
在原氏を名乗る。
別称の“在五中将”は
在原氏の五男で従五位上、
右近衛権中将であったことからくる。

仁明天皇の蔵人となり、
849年(嘉祥2年)
従五位下に進むが、
文徳天皇の代になると
13年に渡って昇進がとまり
不遇な時期を過ごした。

清和天皇のもとで再び昇進し、
従五位上に序せられ、
右馬頭、右近衛権中将、
蔵人頭に進んだ。

惟喬親王の従妹である
紀有常女を妻とし、
紀氏と交流があった。

子に棟梁、滋春、
孫に棟梁の子・元方があり
みな歌人として知られる。

文徳天皇の皇子
惟喬親王に仕え、
和歌を奉りなどした。

業平は『日本三代実録』には
「体貌閑麗」とされ、
美男の代名詞のようにいわれる。

早くから『伊勢物語』の主人公と
同一視され、伊勢物語には、
二条后こと藤原高子や
伊勢斎宮などとの
禁忌の恋が語られる。


『愛と性のレンゲ物語』より
 (2007年1月27日)

お分かりになるでしょう?業平さまは平城天皇の孫であり、桓武天皇の孫でもあるお方です。でも、皇族から籍を抜いて、お兄様と一緒に臣下(しんか)の身分になったのです。しかも、13年間も昇進がとまると言う不遇な思いもしたのですわ。

つまり、卑弥子さんも業平さんも不遇な環境に居たと言う訳なのですわね?

そうですわ。だから、お互いに不遇な立場にある者として心が通い合っていましたわ。業平さまは兄の和歌の先生でしたから、あたくしも時々お目にかかる機会がござ~♪~ました。

それで、時々親しく言葉を交わしたのですか?

親しくと言っても、あたくしはほんの童女でござ~♪~ましたわ。女だと言う自覚がまだ無い頃でした。それでも、業平さまのお優しい人柄が子供心にも良く分かったものでござ~♪~ますわ。だから、“月のもの”を見るようになり、女だと言うことを強く自覚する頃から、あたくしは心のどこかで業平さまをお慕いするようになっていたのです。

何かきっかけでもあったのですか?

藤原高子(たかいこ)さまと言うきれいなお方が居たのです。あたくしよりも5つ年上で、このお方が16才の時に五節舞(ごせちのまい)の舞姫に選ばれたのです。

五節舞 (ごせちのまい)

五節舞とは、大嘗祭(おおにえのまつり)や新嘗祭(にいなめのまつり)に行われる豊明節会(とよあかりのせちえ)で、大歌所の別当が歌う大歌に合わせて舞われる、4~5人の舞姫によって舞われる舞。

舞姫は、公卿の娘2人、受領・殿上人の娘2人という風に選ばれ、選ばれた家は名誉であった。
また、女御が選ばれることもあった。

選ばれた舞姫は練習に明け暮れ、新嘗祭の前々日である丑の日の夜に宮中へ参上、直に、帳台試(ちょうだいのこころみ)と称して常寧殿にて天皇に練習を披露、前日の寅の日に御前試(おんまえのこころみ)と称して清涼殿にて天皇に練習を披露、当日の卯の日に童女御覧(わらわごらん)と称して舞姫に付き従う童女を清涼殿にて天皇が御覧になるなど、天皇自身からの試験も厳しかった。

この舞は、天武天皇の時代、吉野に天女が現れて舞ったとの伝説に依拠している。
五度、袖を振って舞う。
袖を振るのは呪術的であり、新嘗祭の前日に行われる鎮魂祭とも同じ意味があると考えられる。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

この舞姫に選ばれることは、本人もそうですが、その家の方々にとっても名誉なことだと言われていたのです。高子様は子供のあたくしの目から見ても、おきれいな方でござ~♪~ましたわ。この方が舞姫に選ばれた頃、当時18歳年上の業平様と恋に落ちたと言う噂が立ったのです。あたくしはまだ11才の童女でしたが、その噂には人並み以上に心をときめかせたものでしたわ。なぜなら、業平様をまじかに目にしていたからですわ。

それで、高子さんと業平さんはどうなったのですか?

高子さまには基経(もとつね)さまと言うお兄様が居たのでござ~♪~ますわ。この方は業平さまと妹の交際には反対で、業平さまと高子さまが駆け落ちした時に、妹を連れ戻しに行ったのでござ~♪~ますわ。このお話も『伊勢物語』に載っていますわ。その後、高子さまを清和天皇と政略結婚させ、藤原基経さまは、摂政・関白太政大臣となって権勢を欲しいままにしたのでござ~♪~ますわ。このお方が日本史上最初の関白に就任したのですわ。

そうだったのですかぁ~?。。。斎宮と業平さんのお話の裏に、このような秘話があるとは知りませんでしたわ。

伊勢物語をじっくりと読めば、このように一人の女性を政治の手段に使って権勢を欲しいままにしてゆく人間の醜さが伝わってくるのでござ~♪~ますわ。。。『伊勢物語』を政治批判の書と見ることもできるのでござ~♪~ます。

卑弥子さん。。。なんだか。。。なんだか。。。デンマンさんのような口調になってきましたわねぇ~?

おほほほほ。。。そうでござ~♪~ますか?あたくし、これでもデンマンさんとのお付き合いはレンゲさんよりも長いのでござ~♪~ますわよ。やっぱり。。。やっぱり。。。デンマンさんからの影響を受けてしまうのでござ~♪~ましょうね。

それで、卑弥子さんは高子さんから引き裂かれてしまった業平さんに同情のようなものを感じたのですか?

そうでござ~♪~ますわ。権力と言うものは時には惨(むご)い事をするものですわ。『ひまわり』の中では戦争がジョバンナとアントニオの幸福な生活を引き裂いてしまいましたが、『伊勢物語』では権勢欲しさに藤原基経さまが高子さまと業平さまの仲を引き裂いてしまったのでござ~♪~ますわ。

そうだったのですか。。。それで、卑弥子さんは、さらに業平さんに対する思いを強くしていったのですわねぇ?

そうですわ。あたくしは業平さんに対して同情以上のものを感じ始めたのでござ~♪~ますわ。

それで。。。それで。。。業平さんと切っても切れない仲になろうと決心したのは。。。?

それは、母(紀静子)からの手紙がとどいたときの事でしたわ。『伊勢物語』の中には次のように出ているのでござ~♪~ますわ。

 

卑弥子の秘め事

斎宮(いつきのみや)は親元から、
くれぐれも丁重に
おもてなしをしなさい、
と言われていたものだから、
在原業平(ありわらのなりひら)を
心を込めてもてなしました。

朝には狩の支度を手伝って
業平を送り出し、
夕方戻ってくると、
斎宮はひとつ屋根の下の
“離れ”に彼を迎え入れたのです。

業平は初めて彼女の姿を
目にした時から逢いたいと
思っていたので
二日目の夜、
斎宮に密かに言ったのです。
「お逢いしたい」と。。。
斎宮も逢いたくない
と言えば嘘になる。
でも、とにかく人目が多く
思うに任せない。

業平は正使なので、
“離れ”と言っても、
斎宮の寝所の近くに
床をとっていました。

神に仕える女の身の上を思えば
逢うことなど絶望的でした。
業平はあきらめかけていました。
でも、なかなか寝付かれない。

ふと外に目をやると、
真夜中の朧(おぼろ)な
月明かりのなか、
童女を先に立てて人が立っている。
皆が寝静まるのを待って
やってきた斎宮でした。
業平は信じられないと思いつつも、
丁重に自分の寝所に
女を導いたのです。

それは、長いようで短い、
短いようで長い密会でした。
でも、じっと二人の様子を
見ていた者が居たなら、
およそ2時間ほど二人は
一緒に居たかもしれません。

斎宮は後ろ髪を引かれる
思いがありましたが、
それ以上一緒に居ることは
出来ないと思い帰ってゆきました。
業平にしてみれば、
もっと女を引き止めておきたかった。
まだ満足に語り合ってもいない。
業平は切なさに
一睡もできませんでした。


『愛と性の密会 (2007年1月31日)』より

この親元と言うのはあたくしの母の事なのですわ。女の幸せを願う母親の気持ちなのでしょうね。恐らく母は業平さんにも、それとなく声をかけていたのだと思うのでござ~♪~ますわ。

つまり、卑弥子さんのお母さんは卑弥子さんが業平さんを慕っている事を知っていたのですか?

そうだと思いますわ。あたくしが心ひそかに業平さまをお慕い申し上げていた事は母には内緒でしたけれど、やはり母親ですもの。。。、あたくしが業平さまにお目にかかっている時の様子などから、あたくしの気持ちを察していたのでござ~♪~ましょうね。あたくしが斎宮として一生独身で終わる事を不憫に思ったのでしょう。

でも。。。でも。。。斎宮は男性と肌を接してはならないと言う厳しい掟(おきて)がありますよね?

ええ。。。あたくしも心得ていたのでござ~♪~ますわ。

それにもかかわらず、卑弥子さんは禁を犯してまで一線を踏み越える決心をしたのですか?

そうですわ。もし伊勢に本当に神様がおられるのであれば、あたくしは伊勢の神様のお導きで業平さまとあのような形で巡り逢う運命だと思いましたわ。

つまり、神のお導きだと。。。

そうでござ~♪~ますわ。

でも。。。でも。。。歴史家や文学者の中には、そのような事は起こらないのではないかと言っていますわ。。。

なぜでござ~♪~ますか?

業平さんは平城天皇と桓武天皇の孫とはいえ、斎宮の父親の文徳天皇よりも年上ですわ。しかも、臣下の業平さんと、未婚の内親王である斎宮が、事実恋におちるだろうか?そのような事はありえない、と信じ込んでいる人たちが多いのですわ。

レンゲさんも信じられないと思っているのでござ~♪~ますか?

あたしは正直なところ半信半疑ですわ。信じようとしているあたしも居れば、疑っているあたしも居ますわ。

しかし、身分だとか年齢の開きなどは、ほんの表面的なものでござ~♪~ますわ。『エマニエル夫人』だってそうでしょう?老紳士マリオはエマニエル夫人とは40才も年が離れているのでござ~♪~ますわ。これまでの歴史を振り返ってみても、年齢や身分を越えて恋に落ちたカップルはたくさん居ますわ。また、あたくし以外にも斎宮であった女性が恋に落ちたケースはあったのでござ~♪~ますわ。デンマンさんが次の記事の中で斎宮であった当子(まさこ)内親王と藤原道雅(みちまさ)の悲恋の事を書いていますわ。

■ 『愛と性に萌えて (2007年2月7日)』

ええ。。。あたしも読みましたわ。でも当子(まさこ)内親王と藤原道雅(みちまさ)が一線を踏み越えたのは、当子内親王が斎宮を辞めてからですわ。

つまり、レンゲさんはデンマンさんのように斎宮であったあたくしが禁を犯して殿方と肌を合わせたことを非難するのでござ~♪~ますか?

いいえ、その逆ですわ。あたしは卑弥子さんが、そこまでして業平さんとの愛を貫き通した事に感動したのですわ。

レンゲさんは、本当にそう思ってくださるのですか?

もちろんですわ。

ありがたいですわ。あたくしはレンゲさんならば、きっとあたくしと業平さまの恋を理解してくれると思っていたのでござ~♪~ますわ。 

どうして。。。どうして。。。そう思われたのですか?

あたくしは次のレンゲさんの詩を読んで感動したのですわぁ。

身も心も一つになって

2007-04-10 20:34

わたしは目をつむったけれど
あなたも欲情していることを
感じ取ることができたわ
あなたが以前にも増して
わたしを求めている事がうれしかった
そして、それはわたしを安心させたの

ひんやりとしてきたので
ちょっと目を開けてみると
あなたはじっとわたしのアソコを見ていた
やがて、わたしの花芯に指先を這わせる
覆いかぶさるようにしてわたしにキスをしながら
あなたは優しく愛撫を続ける

二人の唇が重なり
舌が絡み合う
愛しい思いに駆られながら
わたしは接吻に思いを込める

背筋を走る快感にやがて耐え切れず
わたしは小さなうめきをもらして
あなたの背中にしがみついたわ

無意識に腰が揺れる
あなたの指先がするりと中に入ってくる
その繰り返しにわたしは翻弄される
愛撫の嵐に
わたしは狂おしいまでに身悶える

「もう… 駄目…」
息も絶え絶えにわたしが叫んだとき
あなたはわたしの中に入ってきた

既に愛液があふれていたわたしは
あなたをやすやすと全身で受け入れていた
あなたも全身でわたしを感じ取ろうとするように
わたしの奥の奥まで入り込もうとする

わたしは膝を立て
あなたを迎え入れようと腰を浮かせる
あなたは両手で
わたしの手のひらを固く握りしめている
その手の結合と下半身の結合が
同時に前後に揺れる
揺れるたびにわたしはかすれた声を
漏らさずにはいられない

身体の中が溶けてしまいそう
頭の中がカスミかかったように
真っ白になってゆきそう
この密着感は何なのだろう

わたしはからっぽになった頭の奥で考える
まるで、すっぽりと空いた自分の空洞に
ちょうど一つしかない鍵を合わせるように
あなたはわたしの中に密着している

自分の身体の中からは
汲んでも汲んでも涸れない
泉のような熱いものが流れ出てゆく
二人が一つになっている部分からは
ひそやかな湿った音がもれ
わたしの情感をよりかきたてる

「ああぁ~…」
不意にあなたがうめく
あなたの動きが激しくなる
わたしも嵐に巻き込まれる船のように
無意識に動きを合わせる
わたしの中であなたそのものが
激しく躍動する
鼓動が高鳴る
愛欲が激しくぶつかり合う
欲情が突き上げてくる

ああぁ~
今までにない激しい官能の疼き
身も心も一つになって激しく蠕動する二人
堪え切れなくなって登りつめたその極みで
あなたは激しく果てる
そしてわたしを初めて深い
底知れぬ悦楽へといざなう

ああぁ~ あなた、愛しい人
わたしをこのまま離さないで

by レンゲ


『萌えたい女 (2007年6月28日)』より

このレンゲさんの詩を読んで、長いこと表現しようとしていた業平さんと身も心もひとつになって浸った喜悦の事をレンゲさんがあたくしに成り代わって言い表してくれたように思ったものでござ~♪~ますわ。

ほんとうですか?

そうですわ。あたくしは、自分とちょうど同じような悦楽に浸った女性がいることを知って、この人ならばあたくしの気持ちが分かってくれると思ったものでござ~♪~ますわ。

そうだったのですか?知りませんでしたわ。

しかも、あたくしが“渡れど濡れぬ”と詠んだ歌の真意をレンゲさんは充分に分かってくれたのでござ~♪~ますわ。

卑弥子さんに、そう言ってもらえてうれしいですわ。

あさってもデンマンさん抜きで、ぜひこの続きを語り合いたいものでござ~♪~ますわ。

【レンゲの独り言】

あたしもそのつもりですわ。
デンマンさんは、勝手に逃げてしまったのですから、
このお話が一段落つくまでは、戻ってきたとしても
遠慮していただきますわ。

とにかく、あさって卑弥子さんと“女の悦び”について、もっと語り合おうと思っています。
あなたも、また読みに戻ってきてくださいね。
では、また。。。

メチャ面白い、

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デンマンですよ。

こう言う事になってしまったのですよね。

僕もイヤ~♪~な予感がしたのですよ。

レンゲさんと卑弥子さんが意気投合したら

大変な事に成るとは思っていたのですが、

本当に、そのようになってしまった感じですよね。

あさって僕が顔を出しても、

このぶんだと拒絶されそうですよね。

どうしたら良いのか考えているところです。

ところで、これまで書いたレンゲさんの記事を集めて

一つにまとめました。

もし、レンゲさんの記事をまとめて読みたいならば、

次のリンクをクリックしてくださいね。

■ 『最近のレンゲ物語 特集』

とにかく、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしてくださいね。

じゃあね。





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