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小百合物語
 

 

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60億の愛
2008年8月22日

父はどんな風景を毎日みていくのかな~?
と思い、墓石のうしろにまわり正面をみました。
何もさまたげる物もなく180度いっぱい
大地と空だけでした。

大地なんておおげさで 普段使わない言葉です。
榛名山の裾のように広がる だだっ広い高原です。
子供達も「ここに納骨するの?」と寂しそうでした。

父の好きだった、ビールや どらやき りんご 赤飯
手ずくりしたクッキー、すはま(ピンクのもち)を備えて
しばらく一緒に冷たい風の中にいたのです。


『榛名山の小百合さん (2007年12月20日)』より

小百合さんが佐野から館林にある実家の仏壇にお父さんの遺骨を迎えにゆき、それから榛名山の中腹のお墓まで行って納骨する。榛名山の中腹のお墓のイメージがまるで見たように僕の脳裏に焼きついているのですよう。

それ程、上のシーンがデンマンさんにとって印象的なのでござ~♪~ますか?

そうですよう。この時、小百合さんが榛名山の中腹に立って、冷たい風の中でだだっ広い裾野を見渡している姿。。。僕はその時の小百合さんのイメージを年上の憧れの女性を慕うような少年の心で思い浮かべているのですよう。

これがデンマンさんのオツムの中の小百合さんのイメージでござ~♪~ますか?

そうですよう。。。うしししし。。。

うしししじゃござ~♪~ませんわ。デンマンさんは、何が何でも小百合さんのことをロマンチックにイメージしようと思っているのでござ~♪~ますわ。

そういう訳ではありませんよう。妄想している訳ではありません。僕はこれまでの小百合さんのメールや投稿。。。それに、小百合さんと会って、いろいろと話したこと。。。そのような事を思い出しながら、“新盆”の意味を考えた時に、また小百合さんの懐かしい姿が僕のオツムのスクリーンに映し出されるのですよう。

それは、どのようなイメージなのでござ~♪~ますか?

僕は“新盆”という意味が分からなかった。だから初めて読んだ時、次のシーンは取り分け僕の興味を引かなかった。

雷の後 とても 気持ちの良い風が入ってきて、
そう 私が使っていた 2階の部屋はとても
風通しがいいのです。 

何だか 帰るのが おっくうになり うたた寝 してしまい、
南の方で花火の音がしていたような、どこだろう?

朝方 下の台所で音が聞こえたけど だれもイナイ。
まだ 父と母が暮らしていて 私たちの為に おにぎりでも
作ってくれてる 錯覚をします。


『さまざまな愛 (2008年8月20日)』より

でも、“新盆”の意味を調べて、改めてこの場面を読むと、映画になるような素晴しいシーンなのですよう。

そうでしょうか?

お父さんが亡くなって初めて迎えたお盆に、小百合さんは実家の自分が使っていた部屋に居るのですよう。うたた寝している。どこかで花火の音がしているようだ。

お父さんとお母さんがまだ元気だった頃の映像が心に浮かんでくる。。。どうですか?。。。小百合さんの優しい心。。。小百合さんの子供の頃の、ほのぼのとした両親との心の触れ合い。。。なんだか名画を見るような気持ちになりませんか?

なりませんわ。

ん。。。?卑弥子さんは、名画を見るよな気持ちにならないの?。。。どうして。。。?

どうしても、こうしても、ござ~♪~ませんわ。このような些細な事でも、小百合さんの事となるとデンマンさんはロマンチックにしてしまうのでござ~♪~ますわ。ところが。。。、ところが、あたくしとはロマンチックな気分になるべきなのに、デンマンさんは、そうはならないのでござ~♪~ますう!

ヨガの秘法 - 「鶴の舞」

この「鶴の舞」はスートラ・ヨガの秘法なのでござ~♪~ますわ。
古代インドのヨガ呼吸法の奥義や、宇宙エネルギーとの合一の秘法から編み出された型なのですわ。
呼吸を整えながら10分間、上のように静止した姿勢で居ることは、奥義の域に到達した者でない限りできないものなのでござ~♪~ます。
あたくしは10年間修行を積んで、やっとこの秘法を会得(えとく)したのでござ~♪~ますわ。
しかも、この「鶴の舞」を殿方にご覧に入れれば、その方の心を引き寄せてしまうと、言い伝えがある秘伝の奥義なのですわぁ。


『ルート66のフライと小百合さん』より
 (2007年11月28日)

あたくしがせっかく「鶴の舞」をデンマンさんにご覧に入れたのに、デンマンさんは無感動どころか、その後で、あたくしを無視しようとなさったのですわ。

卑弥子さんを僕が無視したと。。。?

そうでござ~♪~ますわア。この「鶴の舞」を好きな殿方にご覧に入れれば、その方の心を引き寄せてしまうという言い伝えのある取って置きの秘法でござ~♪~ますわ。ところが、その晩、あたくしがデンマンさんとお布団を並べて寝物語をしようとしたら、デンマンさんはあたくしのお布団とデンマンさんのお布団の間に“ついたて”を立ててしまったのでござ~♪~ますわ。

また。。。、また、卑弥子さんは、その話を持ち出すのですかぁ~?

だってぇ~、ヨガの秘法も効き目がなかったのでござ~♪~ますわア。。。あたくしは清水(きよみず)の舞台から飛び降りるつもりで。。。決死の覚悟をしてデンマンさんに、あたくしのむき出しの姿をお目にかけたのでござ~♪~ますわア。ところが。。。、ところが、アンナさんのヌードにはデンマンさんが呆れるほどのこだわりを示したのにィ~、あたくしの“おヌード”には拒絶反応を示したのでござ~♪~ますわア。これは。。。これは。。。デンマンさんの上の理論に従うのであれば、あたくしの「鶴の舞」を“はしたない姿”だと見下して目をそむけたのでござ~♪~ますわ。醜い姿、もう二度と見たくない醜態(しゅうたい)だと思ったのでござ~♪~ますわね?

やだなあああぁ~。。。もうずいぶん前の事ですよう。

アンナさんの事は20年も前の事ですわ。それから比べれば箱根の事は、つい最近の出来事でござ~♪~ますう。。。んもお~~ あたくしは、女として。。。アンナさんと変わらぬ女としてデンマンさんに侮辱されたような気がいたしますわ。

あのねぇ~、卑弥子さんは、かなりオーバーに反応してしまっていますよう。。。。それも。。。それも。。。卑弥子さんの誤解ですよう。

誤解ではありませんってばあああぁ~。。。んもお~♪~!


『衝撃の角度 (2008年6月1日)』より

卑弥子さんは。。。、卑弥子さんは、また箱根の出来事を持ち出すのですか?

だって、そうでしょう!あたくしと、とってもロマンチックな夜になるという時に、デンマンさんはあたくしのロマンをぶち壊してしまったのでござ~♪~ますわ。繊細な女心をズタズタに切り裂いてしまったのでござ~♪~ますわア。

あのねぇ~。。。卑弥子さんはロマンと言うけれど、そのロマンも過激なものになったら、ロマンではなくなってしまうのですよう。

つまり。。。、つまり。。。、あたくしがあまりにも過激だったとデンマンさんはおっしゃるのでござ~♪~ますか?

そうですよう。これ以上過激なロマンは無いと言うほどに、衝撃的で過激だったのですよう。

そうでしょうか?

そうですよう。卑弥子さんは清水の舞台から飛び降りるつもりで。。。決死の覚悟をして僕にむき出しの姿を見せたのですよう。。。そうでしょう?。。。僕は度肝を抜かれてしまったのですよう。。。本当にびっくりしましたよう。

それで、もう、あたくしを愛しては下さらないのでござ~♪~ますわね?

愛してますよう。だからこうして『小百合物語』を卑弥子さんと二人で進めているのではないですかぁ~。もし。。。、もしも、あの箱根の夜、僕の愛が冷めたなら、現在こうして卑弥子さんと一緒にやってませんよう。

そうでしょうか?    

さまざまな愛    

まさに、この言葉につきるのですよう。

この言葉がどうだとおっしゃるのでござ~♪~ますか?

つまり、愛にはさまざまな愛があるのですよう。小百合さんとお父さんのほのぼのとした父と娘の愛。。。小百合さんが子供たちに示すさりげない愛。。。そんな小百合さんに寄せる僕の少年のような憧れの愛。。。

。。。んで、んで。。。あのォ~。。。デンマンさんのあたくしに寄せる愛も、まだ冷めてないとォ~。。。?

そうですよう。。。もちろんですよう。。。“ついたて”を立てるのも、間違いなく一つの愛の表現なのですよう。

そのような事をあたくしに信じろ、とデンマンさんはおっしゃるのですか?

あのねぇ~、衝撃的で過激なロマンはロマンとは言えないのですよう。。。それは狂気ですゥ。。。だから、僕は“ついたて”を立てて、卑弥子さんが冷静で繊細な心を取り戻して欲しいと願ったのですよう。。。分かるでしょう?

そうだったのでござ~♪~ますか?

もちろんですよう。うへへへへ。。。

あたくしは一昨日、デンマンさんのそのような理屈に危うく騙されそうになりましたわ。

ん。。。?僕が卑弥子さんを騙そうとしたと。。。?

そうでござ~♪~ますわ。デンマンさんは気が多いのですわ。ちょっと魅力的な女性を見ると、すぐに“愛している”を連発し始めるのでござ~♪~ますわ。    

下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる

つまり、ちょっと魅力的な女性を見ると僕は、その女性にモテようとして心にもない“愛している”を連発すると言うのですか?

そうでござ~♪~ますわ。なんだか、あたくしにはそのように見えるのでござ~♪~ますわ。デンマンさんは、めれんげさんに対しても熱烈な短歌で答えていますわ。それに、小百合さんに対しても“愛している”と告白なさっていますわ。しかも、ジューンさんとはホテルのお部屋の前でフレンチキッスまでして、あわよくば、そのままお部屋に入って濡れ濡れに、萌え萌えになろうとなさったのでござ~♪~ますわ。しかも、レンゲさんとは、かつてデンマンさんが帰省した時に成田から行田市の実家へ行く道すがら大宮のラブホテルに立ち寄ったりしたのでござ~♪~ますわ。んも~~

■ 『デンマンさんがレンゲさんと大宮のラブホテルに入るお話』
 (心の言葉を見つけたい…2006年12月6日)

やだなあああぁ~。。。そういう事を卑弥子さんが口走ると、誤解する人が出てきますよう。お願いだから、ヤバい事を言わないでくださいよう。確かにレンゲさんとラブホテルへ行ったけれど、そのとき卑弥子さんが期待しているようなエッチな事は何もなかったのですからね。ジューンさんとだって、僕はあくまでも紳士的に振る舞い、その晩ジューンさんの部屋には行きませんでしたよう。言論の自由があるから、卑弥子さんが何を言ってもよいけれど、僕が誤解されるような事だけは言わないでくださいよね。

■ 『デンマンさんがジューンさんにフレンチキスをするお話』
 (不倫したあなたを差別していませんよ! 2005年8月20日)

でも、そうゆう、きわどい事があったのは事実なのでござ~♪~ますわ。

あのねぇ~。。。僕は女性だからといって誰でもかまわずに、目くらめっぽうに“愛している”を連発している訳ではないのですよう。

つまり、人を選んでいると。。。?

もちろんですよう。この世には60億の人間が居るのですよう。人それぞれに、みな違います。みな個性を持っている。AさんとBさんが違うようにAさんに対する愛とBさんに対する愛は、当然のように違うものですよう。

つまり、60億の人間は、それぞれお互いに違う愛で愛し合っているとおっしゃるのでござ~♪~ますか?

当然ですよう。男と女の愛と一口に言っても、それは友愛に近いものであったり、プラトニックなものであったり、同志的なものであったり、旅人同士のようなものであったり。。。、実にさまざまですよう。

デンマンさんが小百合さんに感じる愛は、めれんげさんに寄せる愛とも違う、ジューンさんに対する愛とも違う。。。その愛は、小百合さんがユニークな個性を持っているように、愛そのものも他の愛とは違うとおっしゃりたいのでござ~♪~ますか?

そうですよう。

“ハイ、分かりました。

デンマンさんのロマンポルノ第3部は

たぶん、とってもヤ~らしいと思うけれど、

私のために一生懸命に

書いてくれているのだから

楽しみにしていますう。

でも、あんまり、ヤ~らしくしないでね。

うふふふふ。。。”


『森林浴@軽井沢 (2008年8月16日)』より

でもデンマンさんは、どうして小百合さんに「ロマンポルノ」を書くのですか?

あのねぇ~、不真面目なように、ふざけているように聞こえるかもしれないけれど、人はそれぞれ違うやり方である人に対してアプローチする。早い話が卑弥子さんは、マジで清水の舞台から飛び降りるつもりでヨガの秘法の「鶴の舞」を僕に見せたのですよう。そうでしょう?

そうですわ。

見方によったら、とっても滑稽な事ですよう。

あたくしが愚かな事をしたとデンマンさんは思っているのでござ~♪~ますか?

僕は卑弥子さんが愚かで滑稽な事をしたとは思っていないけれど、この記事を読んでいる人の中には、卑弥子さんがふざけている。。。不真面目だ。。。非常識だ。。。変態だ。。。そう思っている人だって居ますよう。

あたくしが変態なのでござ~♪~ますか?

だから、例えですよう。そう思う人だって居るかもしれない。でも、卑弥子さんがふざけていたとは僕は思っていませんよう。

でも、デンマンさんは、あたくしの繊細な女心を理解しようとは、なさいませんでしたわ。

あのねぇ~。。。僕は最近、落語家の林家こぶ平さんの本を読んだのだけれど、その中でこぶ平さんと、同じ落語家の古今亭志ん朝さんが林家三平さんのことについて語っているのですよう。

林家三平さんって、こぶ平さんのお父さんでしょう?

そうですよう。三平さんは、とにかく型破りな落語家だった。落語家というより、お客さんを喜ばせ、楽しませる“芸人”に徹していた人だった。僕は半分で馬鹿馬鹿しい人だと思いつつも、もう半分ですごい人だと思って、三平さんのファンでしたよう。でも、評論家などからはずいぶんと叩かれていましたね。

つまり、批判されていたのですね?

批判というよりも非難に近かった。むしろ落語界の重鎮とか落語評論家などからは異端者のように白い目で見られていたようなところがあった。その点について、こぶ平さんと古今亭志ん朝さんが次のように語り合っていたのです。

どこをもって不真面目か、真面目か?

こぶ平: 『落語芸談』という本をずうっと読み直してたら、“若い落語家さんに対して”という話で、ある方が、うちの父親の名前を出して、芸人というのは、今にうれなくなることもあると。今売れているやつの芸というのはへんてこな芸であって、あんなものはいっときのものに過ぎない。だから困るだろうね、とおっしゃってるんですけど、それは、やっぱりそうだったんですかね。

志ん朝: 何かよくそういうこと言う人がいるんです。「あれのどこがいいんですかね」なんてね。いますよ、それは。おれはすごい素人っぽいと思うんだよね。客観的になって見て、ああ、これはこうだけれど、売れるのは仕方がないやという、認める部分がないのがね。まともにやってもうまくゆかない、ならば、といって、その人その人で、自分で道を切り開いていく。それがそれなりの芸として客が納得するとか魅力があるとかするのに、それは本格的でないとか、どうのこうの言うこと自体おかしいんだ。あんたのお父つぁんが自分の道でぐわーっとやってきて、うわーっとお金を稼いで、そのお金をわーっとみんなに使って、自分でお家を立てて車を買って、うわーっ、だーっとやって、すーっといったって、誰にも何一つ迷惑かけてないんですから、いいんですよ。そうだよ。特別な人間なんだから、芸人というのは。芸能人というのは特別でなきゃだめ。そこらにいる人じゃだめなんだよ。そこらにいるのと同じ人なんかを人がお金を払って見るもんですか。こつこつ真面目にやっている人が、いい思いができないと言うでしょう?どこをもって不真面目か、真面目か?だって、真面目にやったって客を喜ばすことができない人と言うのは、芸人としては不真面目ですからね。(笑)

こぶ平: 厳しいですけれど、そうだと思います。

志ん朝: 一生懸命、学生時分勉強した、なんていうやつが出てきたって、そんなもの見てたってつまらない。(笑)

こぶ平: そうですね。

志ん朝: そうだよ。そうなんだよ。でね、三平兄さんにはまたね、とりわけ喜劇をやる人にとって大事なものがあるんだね、ペーソスが。

こぶ平: 哀愁みたいなもの。

志ん朝: うん。チャップリンだとかね、三木のり平さん。もちろん、榎本先生。エノケンの。みんなそうでしょう?それが三平さんにはあったんだよ。


197-198ページ 『通になりたい』 林家こぶ平・著
株式会社マガジンハウス 1999年2月18日 第一刷発行

不真面目に見えても真面目だという事はありえるのですよね。だから、卑弥子さんの「鶴の舞」は、僕の目にちょっとふざけているような、信じられないような出来事だったけれど、僕は卑弥子さんが不真面目だとは思いませんでしたよう。

そうですわ。あたくしは清水の舞台から飛び降りるつもりで、決死の覚悟でござ~♪~ましたわ。

その思いは僕にも分かりましたよう。

それなのに“ついたて”を立てたのでござ~♪~ますか?

だから言ったでしょう。。。それは、卑弥子さんを拒絶するのではなく、一つの愛の形だと。。。

その愛の形ってどう言う事なのでござ~♪~ますか?

その質問に答える前に、僕は卑弥子さんに読んでもらいたいものがあるのですよう。

また、本でござ~♪~ますか?

そうですよう。夕べ読んだばかりです。ルバング島で30年も頑張った元日本帝国陸軍少尉の小野田さんの書いた本ですよう。

秘密戦とは誠なり

謀略活動を認めてくれるのは、あくまでも組織の内部だけで、真の目的を知らない部外者からは、やはり汚名を着せられ、その功績を知るものはごく一部に限られてしまう。謀略活動ほどわりのあわない仕事はあるまい。それが秘密戦士に課せられた宿命でもあった。

では、秘密戦に従事するものは、いったい、何をよりどころとすればいいのか。中野学校はそれをひとことで表現した。

「秘密戦とは誠(まこと)なり」

敵ばかりか、味方までもあざむかねばならない秘密戦士にとって、何よりも大切なのは、国や民族を裏切らない誠の心。この誠さえあれば、どんな苦難にも耐えぬくことができ、最後の勝利となって実を結ぶ。

教官たちはくり返し説いた。

誠は必ず人々の共感を呼び、敵の中にさえ協力者を得られる」と。

要するに、どんな方法をとろうが、誠を持ってことに当たれば、最後にはそれが国のため、民族のために役立つというのである。(34ページ)


ブロールへおりる道は、やっと二人が並べる程度の狭い道である。にもかかわらずロスバニオス大佐(地区司令官)と、カパワン少佐(レーダー基地司令官)が私をまんなかにはさんで歩きだした。

私は兄が持ってきてくれた服に着がえ、左手にカメラを持たされた。狭い道をなぜ三人並んでおりるのか、すぐその意味がわかった。私に怨みを持った島民が狙撃する心配があったのだ。

大佐と少佐はたえず左右の地形に目をくばり、ときには前後となり、あるときは肩が触れんばかりに体を寄せてきた。その好意に感謝しながら、しかし私は心の底で、撃たれてもいいと思った。

ブロールの町に入ると、ほぼ十メートルおきに自動小銃を持ったフィリピン兵が立っている。何ともものものしい警戒ぶりだった。だが、町長の家でひと休みしているあいだ、窓からのぞきこむ島民たちは、ただものめずらしそうな表情を見せただけであった。(251ページ)


基地内のアスファルト道路の両側にフィリピン兵士が整列し、捧げ銃で私を迎えた。今や一捕虜にすぎない私をなぜぎょうぎょうしく迎えるのか。まるで真昼のようにこうこうとライトがついたその光の中を私は、白布でまいた軍刀を左手に握り、答礼しながら、ランクード司令官の前に進んだ。

そして挙手の礼をしたあと、私は両手で軍刀をさしだした。が、彼は軽く受け取っただけで、すぐ私に押し戻した。一瞬、武人の心ともいうべきものを感じた。(253ページ)


翌朝、小塚の墓に詣でた。
線香を捧げ、ひざまずいて合掌した。
目を閉じると、この丘で「胸だッ」と叫びながら倒れた小塚の最後の姿が、つづいて、ゴンチンの谷で戦死した島田の姿がまぶたの裏に浮かんだ。
二人とも許してくれ。俺がいたらなかったばかりに。。。
耳底から小塚の声がよみがえってきた。
「隊長どの、あてにせんで待ってましょうや」
家族の写真を見つめながらつぶやいた島田の声も聞こえてきた。
「あいつもそろそろ年ごろか」
口にこそ出さなかったが、戦いきって三人そろって内地の地を踏む日が必ずくることをひそかに期待していた。
それなのにいま私は、かけがえのない戦友二人の魂をこの島に残して、自分だけが日本に還ろうとしている。三十年も前に戦争に負けてしまったという日本へ。つい、きのうまで、戦っているとばかり思っていた祖国へ。もし、まわりにだれもいなかったら、私は地に顔を押しつけ、声をはなって慟哭(どうこく)していたに違いない。(255ページ)


『小野田寛郎(ひろお)』 わがルバン島の30年戦争
1999年12月25日 第一刷発行 株式会社図書センター

戦争が終わっているというのに、30年もジャングルで戦争を続けていた、という事を詳しいことを知らずに初めて聞かされれば、人は馬鹿馬鹿しいと笑い、笑わないまでも、呆れてしまうかもしれない。でもねぇ、よくよく本を読んでみると、そこここに小野田さんの“誠(まこと)”が見えてくる。

つまり、誠意が伝わってくるのでござ~♪~ますか?

そうですよう。だから、上に引用しただけの部分を読んでも、“被害者”であるはずのフィリピン人の司令官も小野田さんに対して“まごころ”で対応しているのがよく伝わってきますよう。現地のフィリピン人も、出てきた小野田さんに対して敵意を持っていない。卑弥子さんも、そう思いませんか?

つまり、箱根の旅館であたくしがロマンチックな気分に浸ろうとしていたのに、デンマンさんが“ついたて”を立てたのは、実は、拒絶ではなくて“まごころ”を込めた愛の形だったとおっしゃるのでござ~♪~ますか?

そうですよう。卑弥子さんだってムカつきながらも、無意識のうちに僕の“まごころ”を感じ取っているから、こうして『小百合物語』のホステス役を続けているのですよう。そうでしょう?

そうでしょうか?

そうなのですよう。そうでなければ卑弥子さんは僕と絶交しているのですよう。

そうでしょうか?

だから、僕が小百合さんに『ロマンポルノ』を書く事だって、それは、ふざけていると思われるかもしれない、不真面目だと思われるかもしれない。でも、僕は“誠”の心で書いているのですよう。

でも、どうしてロマンポルノなのでござ~♪~ますか?

卑弥子さんが、まだ、そのような質問をするのであれば、僕は卑弥子さんに尋ねますよう。卑弥子さんは、どうして僕に「鶴の舞」を見せたのですか?僕にしてみれば、卑弥子さんが僕に「鶴の舞」を見せたように、僕は小百合さんに『ロマンポルノ』を誠意を持って書いているのですよう。

【卑弥子の独り言】

ですってぇ~。。。
「鶴の舞」は、何度も書いておりますけれど、
スートラ・ヨガの秘法なのでござ~♪~ますわ。
あたくしは10年間修行を積んで、
やっとこの秘法を会得(えとく)したのでござ~♪~ますう。

呼吸を整えながら10分間、上のように静止した姿勢で居ることは、奥義の域に到達した者でない限りできないのでござ~♪~ます。
つまり、10年間の成果をあたくしはデンマンさんにお見せしたのでした。
それにもかかわらず、あたくしの“誠”がデンマンさんに伝わらなかったのですわ。

この「鶴の舞」を殿方にご覧に入れれば、その方の心を引き寄せてしまう。
そのような言い伝えがある秘伝なのですわぁ。
デンマンさんは伝わったと言うのですけれど、
あたくしが思っていたようなロマンチックな夜にはならなかったのですわ。
まだ、あたくしの修行が足りないのでござ~♪~ましょうか?

とにかく、あさっても面白いお話が続きますわ。
だから、あなたも、また読みに戻ってきてくださいましね。
じゃあねぇ。

ィ~ハァ~♪~!

メチャ面白い、

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こんにちは。ジューンです。

北米でもヨガにハマッている人はたくさん居ますわ。

でも、卑弥子さんが体得したよな

スートラ・ヨガの秘法を実演するのは

わたしには無理ですわ。

まず間違いなくひっくり返ってしまいますわ。(笑い)

やはり、静かに座って心を落ち着けるような型が

わたしには向いています。

それに、この方が疲れずに簡単ですから。。。うふふふふ。。。  

ところで、卑弥子さんが面白い記事をまとめました。

暑さを笑って吹き飛ばしたかったら

ぜひ読んでみてくださいね。

■ 『笑って幸せな気分になれるサイト』

では、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょうね。

じゃあね。


 





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