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オンライン自動翻訳利用法
貞操帯はいつから使われたの?
by Akira Kato
September 20, 2003
From when was 貞操帯 used?
【原文】
貞操帯はいつから使われたの? 【訳文】
From when was 貞操帯 used?
Translated by Nifty online translation (Nifty 翻訳)
http://www.nifty.com/globalgate/. “貞操帯はいつから使われたの?” より抜粋。 ご覧のようにNifty自動翻訳サイトでは翻訳が不完全です。自動翻訳サイトには大きく分けると AMiKAi系と Systran系があります。 Nifty翻訳サイトはAMiKAi系です。双方の自動翻訳サイトは、このページ (オンライン自動翻訳利用法 目次) に掲げてありますので見てください。 新しいウィンドーが開きます。 どちらの系統の自動翻訳が良いかと言う事は一概に決められません。私のこれまでの経験ではNifty翻訳サイトのほうが、うまい翻訳結果を与えてくれています。 しかし、上のように不完全な訳しか出さないこともあります。 比較のために、Systran系である AltaVista サイトでの翻訳結果を次に示します。 上の表示はこのページにフィットするように変えてあります。 AltaVistaでは、すべての単語を訳しています。この翻訳例だけについて言えば、AltaVistaのほうが頑張って訳してくれているようです。 しかし、最初の文は、どう見てもうまい訳とは言えません。 「貞操帯」をNifty翻訳サイトでは訳していません。AltaVistaでは“virtue band”と訳しています。 「貞操帯」というのは、英語では決まり語句で “chastity belt” です。私が調べたところ、 “chastity belt” 以外の言葉を使っている英語のページには出くわしませんでした。 Nifty翻訳サイトで訳してくれた結果の「貞操帯」を“chastity belt”に置き換えてに当てはめると次のようになります。 From when was a chastity belt used? この訳文の方がAltaVistaでの訳文よリましなようです。ちゃんと意味が通じます。しかし、文章の中では、このような書き方をあまり見ることはありません。 次のように書くようです。 When did chasity belts come into use? ちなみに、“come into use” を 英辞郎 on the Web で調べてみました。 # of Matches: 1 まさに、ぴったりの訳なんですね。この方がよっぽど英語らしい感じがします。 ところで、私が高校時代から使っている研究社の勝俣銓吉郎・編『新英和活用大辞典』(昭和33年、1958年、第2版発行、昭和41(1966)年印刷) には見当たりません。これは意外でした。この辞典の英語のタイトルは“Kenkyusha’s New Dictionary of English Collocations” となっています。英和活用辞典では最も権威があるということになっている辞典です。いわば活用辞典の中では『広辞苑』に当たるという代物です。 “Use”の使い方が3ページにわたって説明されていますが、良く眺めてみても“come into use”が見当たりません。 まれにしか使われない用法というわけではありません。新しい版には出ているかもしれませんが。。。
下着の奥の金銀細工の妖しい装飾 Nifty翻訳サイトでは「妖しい」を訳していません。なぜこんな簡単な単語を訳していないのかと理解に苦しみます。 それと比較すると、この上の文を訳したAltaVistaの自動翻訳はたいしたものだと感心させられました。 上の語句は、もちろん完全な文になっていません。実はサブタイトルなんです。しかし、そのこともしっかりと考慮して、関係代名詞でつなげています。 「妖しい」をGoo辞典・三省堂「EXCEED」和英辞典で調べてみると、次のような結果を得ます。 和英辞典 [ 妖しい ] の前方一致での検索結果 0件 なんと、出ていません。 しかたなく、「あやしい」をGoo辞典・三省堂「EXCEED」和英辞典に入れて調べてみると、次のような結果を得ます。 あやしい 怪しい もちろん、この「怪しい」では全く意味が違ってしまいます。「妖しい」とは「妖艶」の中で使われる「あやしさ」です。 日本のサイトで使われているオンライン和英辞典は、ほとんどが三省堂の辞典を使っているようです、 私が調べた限り「妖しい」をまともに英語に訳してくれたところはありませんでした。 オンラインの辞典でなく、ごく普通の三省堂の『最新コンサイス和英辞典』(昭和39年、1964年、9月1日、改訂40版発行)で調べると、 やはり「妖しい」は出ていません。 「妖艶な」は次のように出ています。 妖艶な 次に示すのはInterTran による自動翻訳です。 上の表示はこのページにフィットするように変えてあります。 しかし、何となくぎこちない訳のように思えます。「妖しい」に“gentle”のような意味があるとは思えません。 次に示すのはWorldLingo による自動翻訳です。 上の表示はこのページにフィットするように変えてあります。 WorldLingo は このリスト (オンライン自動翻訳利用法 目次) でも紹介しているようにSystran系です。つまり、AltaVistaと同じ系列です。 従って、“fascinating” と訳しています。 これは、先ほどの三省堂の『最新コンサイス和英辞典』にも「妖艶な」という訳語として載っていますから、まあ順当な訳と言えるでしょう。
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