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オンライン自動翻訳利用法
笑いを誘う翻訳例 ( Part 6 )
関係代名詞と固有名詞 by Akira Kato
August 28, 2003
翻訳例 16
少しもなく実際にではなく。360のBCでは、プラクシテレスが、 ブロンドのアフロディーテ(この人は愛の形式をすべて表わすために来た)の彫像のために彼のモデルとして彼の情婦(Phryne)を使用しました。 多くの石彫刻者が繰り返しこの彫像(それは売春婦をそれらの髪の毛を方法を見つけるように促した)を再生しました。 何がなんだか分からないような訳文をひねり出したような印象を受けますが、とにかくがんばって訳してくれたようです。 コンピューターが訳してくれたわけですから、これ以上のことは現在望めないのかもしれません。もちろん、コンピューターが訳すと言っても、 そのプログラムを書いたのは人間ですから、人間の能力がコンピューターの能力になるわけです。 しかし、人間と違ってコンピューターは臨機応変の処置がとれません。ひとたびプログラムが組まれると、決まりきったことを決まりきった通りに実行します。 一つ一つの文章に応じて、その文脈を考えてそれぞれの単語に最もふさわしい意味を選ぶと言うようなことは、プログラムにとっては一番苦手なことです。 上の訳文を見てすぐに気づくことは、関係代名詞を非限定用法で使うと、コンピューターはプログラムに従って、とにかく括弧でくくって、 その中に訳文を入れてしまうということです。
非限定用法って何? 関係代名詞を非限定用法で使うということは、関係代名詞に続く文章は付けたしだと言うことです。だから、それがなくとも十分に意味が通じるわけです。 従って上の段落は、この著者は次のように書くつもりだったのです。 No, not really. In 360 BC, Praxiteles used his mistress as his model for a statue of a blonde Aphrodite. Many stone carvers repeatedly reproduced this statue. でも、読者の理解を助けるために、あるいは参考のために、関係代名詞を使って補足説明をしたと言うわけです。従って、 関係代名詞をこのような使い方にすると、Nifty翻訳サイトでは、何が何でも括弧でくくってしまいます。そのようにプログラムが組まれているようです。 先ず例外はないはずです。試してみてください。
関係代名詞を限定用法で使うと... No, not really. In 360 BC, Praxiteles used his mistress Phryne as his model for a statue of a blonde Aphrodite who came to represent all forms of love. Many stone carvers repeatedly reproduced this statue that inspired prostitutes to find ways to lighten their hair. 少しもなく実際にではなく。360のBCでは、プラクシテレスが、愛の形式をすべて表わすために来た、 ブロンドのアフロディーテの彫像のために彼のモデルとして彼の情婦Phryneを使用しました。多くの石彫刻者が、 売春婦をそれらの髪の毛を明るくする方法を見つけるように促したこの彫像を繰り返し再生しました。 カンマを取り除くと限定用法になります。この場合は、補足説明ではなく、この段落にとって欠くことのできない情報だと言うわけで、 文脈の流れの中に組み込まれて訳されます。
限定用法と非限定用法では 当然のことながら、文章を書くときに、文脈の流れや、情報量の多い少ないによって、おのずからどちらを選ぶかが決まってきます。 しかし、書いた文章を自動翻訳機械にかけて訳す場合を考えれば、非限定法にしたほうが便利です。 なぜかと言えば、一番上の例で見るように、翻訳自体が不完全なために、どこからどこまでが修飾の文章なのかよく分からなくなります。 そんなときに括弧でくくってあると、修飾文がはっきりして、手直しするときに都合がよいのです。 しかし、読者として翻訳文に向かう場合には、括弧でくくってある文章を見ると、なんとなく目障りに感じられます。 すぐ上の例で見るように限定法で関係代名詞を使うと、一つの流れとして訳されて出てきますから、読むのにそれほど抵抗がありません。 いずれにしても、あまり無茶苦茶な訳文が出てくると限定用法にしろ非限定用法にしろ、意味を取るのに疲れます。
固有名詞 固有名詞も、非限定用法で使うと括弧に入って訳されます。しかし訳される場合と訳されない場合があります。 当然のことながら、Aphrodite とか Venus というような、よく知られている固有名詞は日本語になって出てきます。 しかし上の例で見るように、Praxiteles が訳されて Phryne がそのまま出てくるというのは理解に苦しみます。 Praxiteles と Phryne はペアになって出てくることが多く、どちらも、同じ程度によく知られていると思われるのですが、 何を基準にして訳すのか、ちょっと想像がつきません。 固有名詞の限定用法及び非限定用法については、 このページ(限定用法と非限定用法: プラクシテレスの情婦は幾人もいたのだろうか?)を見てください。
Phryneを何と読むか? 回答はこのページ(Phryneはカタカナでどう書くの?)を見てください。
プラクシテレス ギリシアを代表する彫刻家の一人で、前四世紀の中頃に活躍したアテナイの彫刻家。400-390年頃に生まれ、 380-370年頃から330-325年頃まで活動したと考えられています。ケフィソドトスの息子と言われ、 フェイディアスの弟子アルカメネスから三代後の人物らしい。 どちらかといえばブロンズよりも大理石の像を得意としたらしく、大理石の白さを生かして女性像を美しく表現しました。 彼は初めて裸の神像を制作したと言われています。上の写真で見るように人物のプロポーションやポーズを女性らしく表現しています。 プラクシテレスは着衣と裸の二体のアフロディテ像を制作しましたが、選択権のあったコス市は着衣のほうを選び、 クニドス市は後に高く評価されることになる裸の像を得ることができました。 高級遊女 (courtesan) の Phryne との逸話がいくつか伝わり、傑作の一つであるエロス像は彼女の手に渡っています。 上の写真に見えるアフロディテ像のモデルになったといわれています。 プラクシテレスの作品とされるものは60点を超え、一人の人間が生涯に作り上げる量としてはかなり多いため、 途中までを弟子に任せて、仕上げだけに手を加えたのかも知れないと、多数の美術研究家は考えています。
Translated by
http://www.nifty.com/globalgate/. “When did gentlemen start to prefer blondes?” より抜粋。
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