「使える英語」を高校生に身につけさせるため、文部科学省は、千人にたいして留学支援をすることを決め、来年度(2003年度)の英語教育改革プランをまとめました。
英語学習を目的とした留学援助は初めての試みです。国内でも、公立中学校、高校の全英語教員約6万人に集中的に研修を受けさせる予定で、高校生に対しては、学ぶ励みになるよう、外国人とのふれ合いの場を作りだすことも考えているようです。
プランは5年間計画で、来年度は予算の概算要求に約20億円を盛り込むことになっています。
高校生に対しては来年度、英語圏を中心に3カ月以上留学する千人に一律約40万円を支給するそうです。
高校間の交換留学を対象とする予定で、実際に英語を使わなければならない場で生活させることが意欲を高め、英語力をつける近道だと判断したためです。
しかし、誰でもが、援助を受けられるというわけではなく、都道府県教育委員会から推薦を受けた高校生の中から、千人が選ばれることになります。
欧米に留学する場合、授業料と生活費を合計すると、一年間に約200万円前後かかり、個人では負担が大きいわけですが、3カ月から6カ月の留学を考えれば、40万円の援助は決して多いとはいえないまでも、航空運賃を支払ったあとでも、かなりのおつりが戻ります。
留学生援助の他には、文部科学省は次のような支援を予定しています。
- 全国100市区町村を指定し、学校を中心にして、外国人と交流し、英会話を学んだり、スピーチコンテストを開いたりする事業を支援する。
- 英語教育に特に力を入れる指定高校は現在の18校から2004年度には100校に拡大する。
- 少人数指導や小、中、高校を通じた指導を研究し、事例集にまとめる。
もし、援助を受けたいのであれば、さっそく、文部科学省か都道府県教育委員会のウェブ・サイトにアクセスして、詳しい情報を調べて下さい。
参考資料:2002年8月18日朝日新聞第一面記事