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未熟な判断と
稚拙な批判
2009年4月22日

 

めれんげさん、はじめまして。
気になることがあって、コメントいたします。

2月12日の記事(裏切りはやさしく)で、
(心の恋人)と名乗っておられる方のコメントに、
差別用語が含まれていることに、気づいていますか?
それは、障害を持つ方を、意味する言葉です。

インターネットを利用して、差別用語を書くことは、
テレビなどで、差別的発言をすることと同様です。
あのようなコメントを、放置しておくべきではないと思います。

発言された方は、ご年配の方なのでしょうか。
相当、古い感覚を、お持ちなのでしょうか。
現代的感覚と、知識を持っている人間ならば、
公共の場、不特定多数の相手の面前で、
あのような言葉を吐くことなど、ありえません。

言葉狩りをするつもりはありませんが、
他人(めれんげさん)のブログに、コメントするのであれば、
最低限のマナーと常識を持つのが当然だと考えます。

めれんげさんは、当該の発言者を野放しにせず、
アクセスを制限すべきではないでしょうか。

長文失礼いたしました。

なつみ

2009/04/14 3:56 PM


『即興の詩 青空』のコメント欄より

レンゲさん、めれんげさんの『即興の詩』サイトを見ましたか?

ええ、見ましたわ。上のコメントも読みました。

“ボダ”が問題らしいのですよう。レンゲさんは、どう思いますか?

あたしは、自分自身、境界性人格障害を患っていたことがあるし、ボダと言う言葉を差別用語としてでなく、「境界性人格障害」と書くのは長たらしいので、これまでにもしばしばボダで代用してきました。

そうでしょう? 僕もマジで、そう思って使っていたのですよう。

でも、“ボダ”を侮蔑語として使っている人も居ることをあたしは知っていましたわ。

う~ん。。。確かに、響きから侮蔑語になりやすいかもねぇ。。。でも、僕自身が、まさか“ボダ”を差別語として使っていると思われるとは、これまでに考えてみなかったですよう。

デンマンさんは、上のコメントを読んでビックリしたのですか?

ビックリしなかったけれど、極めて意外な感じを受けましたよう。それで、“ボダ”を使ったために、上のようなコメントを書かれたのかと思って、もう一度読んでみたのだけれど、僕が書いたコメントの中に“ボダ”は一度もでてこないのですよう。とにかく、初めて読む人も居るだろうから、僕が2月12日の記事【裏切りはやさしく】に書いたコメントを書き出しますよう。

裏切りはやさしく    

   

うらぎりは

やさしい言葉で

つつまれて

それがわたしを

深く傷つける  

 

by めれんげ   2009.02.12 Thursday 13:39


『即興の詩 裏切りはやさしく』より

Killing me softly!

No!

You gotta live!

You gotta'ave your own world!

おじいさん、荷物お持ちしましょうか?

おお、ありがとうよ。じゃあ、お言葉に甘えて持ってもらおうかね。すまないねェ~~。

いいんですよ。若い者の務(つと)めですから。

そうかい、そうかい、ご親切にどうも。最近の若い者は。。。と思っていたが、あんたのように心の優しい人もいるんじゃねェ。

いいえ、別にそう言われるほどでもありしません。

いやいや、近頃そう言ってくれる若い人はなかなか居ないもんじゃよ。

ところで、この辺りは昔とすっかり変わってしまったそうですね。

わしはこの土地のものじゃないんだが、確かに風景は随分と変わったよ。でもそれ以上に人の心がすっかり変わってしもうたわ。荒廃したとでも言うのかね。

ところで、おじいさんはどこのご出身ですの?

わしは群馬の高崎と言う町で生まれ育ったんですわ。

またどうして大阪に?

わしのばあさんの実家なんじゃわ。カナダのバンクーバーで暮らしていたんじゃが、わしもばあさんも年取ってしまって、ばあさんがどうしてもふるさとで死にたいって言うもんじゃから、仕方なく日本に戻ってきたというわけじゃ。わしは浦島太郎ですよ。

カナダでの暮らしは長かったんですの?

わしが退職してからバンクーバーに移住して20年になりおったよ。

奥様はご病気なんですか?

腎臓を患って寝たきりじゃよ。

それはたいへんですねェ~。

わしも馴れない家事仕事なんぞをやらねばならず、今日は流しに腰をぶつけてしまってね。

あら、腰を痛めたんですか?病院の帰り道なんですか。それは大変でしたね。お大事になさってくださいね。

ああ、ありがとよ。ところで、あんたは、この辺りに住んでおるのかね。

ええ、すぐそこです。もしよろしかったら、お寄りになりませんか?バンクーバーのお話をぜひ聞かせてくださいな。

バンクーバーにお知り合いでも居るのかね?

ええ、ちょっとばかり知った人が。。。

じゃあ、お言葉に甘えてちょっとばかり寄らせてもらおうかね。

ところで、わしは柴田と言うもんじゃが、あんたの名前を聞かせてもらってもいいかね。

レンゲとお呼びください。

レンゲさんかね。いい名前じゃねェ~。蓮華草を思い出すねえェ。それでこのアパートで一人暮らしかね。

ええ、そうですねん。

結婚はしないのかね。

できませんねん。あたし、片輪者(かたわもん)なんですねん。

しかし、見たところどこも欠けている様な所はないようじゃが。。。

頭ですねん。あたし精神を病んでます。

そうは見えんがなあァ~

人格障害っていうんですねん。あたし、両親から邪魔者扱いされて育ち、人を愛することが出来ようなってしもうたんですねん。

そうは見えんがなあァ~

母親に抱かれたことも覚えていやしません。いつも邪険にされて、だからあたしは人から愛された覚えがなく、人を愛することが、ようできへんのです。

しかし、あんたのような心の優しい人が、人を愛せないと言うことはないでェ~。人から愛されたこともたくさんあるでしょう?

でも、長く続きしませんねん。あたし、自分が傷つくのが怖いから、ちょっとのことでも、すぐに別れてしまいますねん。それに家庭の幸せというものを味わったことがなかったんで、家庭を築く自信が持てまへん。でも、あたし、とっても寂しがり屋ですねん。

レンゲさん、この世にはね、完璧な人間なんてものは居ないんだよ。神様でもない限り、人間は皆、不完全な生き物なんだよ。だからね、例え自分が不完全だと思っても、完全なものになろうと努力して、自分に自信を持つしかないんだよ。それではじめて、一人前の人間として他人を愛する心のゆとりが持てるようになるわけだよ。わしはそう思ってるんだ。

あたしも少しは分かっているんですねん。でも、なかなか自信が持てへん。いつも愛することに失敗してますねん。あたし、寂しくて仕方ないんです。

わしは人生70年以上生きてきたけどね、人間二人で暮らしていても結局心の中は寂しいもんだよ。つまりね、人間は誰でも一人で生まれてきて一人で死んでゆくんだよ。わしは、最近つくづくそう思うとるんよ。

でも、愛する人がいない、愛してくれる人がいないというのは寂しいです。

レンゲさん、人を愛するには、まず孤独を愛せないといけないよ。つまりね、寂しさをまぎらわせるために人を愛するのは、本当の愛じゃないよ。それは単に依存するということだよ。なぜなら、愛していると思っても、所詮、人間は孤独なものだからだよ。レンゲさんが結婚してみれば分かることだよ。

そうでしょうか?では、柴田さんも今、孤独なんですの?

その通りですよ。結婚して、かれこれ45年になりますがね、心の通い合わない部分というのがありますよ。わしはこの年でもネットをやるんじゃが、ばあさんはネットのことになると全く分からん。少しの興味も示しよらん。だから、1日のうちでも孤独で居ることって多いもんじゃ。

そういうものですか?

だからね、それ程深刻に考えることもないんだよ。レンゲさんは、自分のことを精神病だと思っているかもしれないけれど、今言ったように神様じゃない限り、人間の精神も完全じゃない。つまり、人間というものは誰でも、多かれ少なかれ精神をわずらっているもんなんだよ。

そういうものでしょうか?

とにかく、人間を70年以上やるとね、そういう風に諦めがつくもんなんだ。まあ、騙されたと思って、そういう目で人間を見てごらんよ。少しは気分が楽になるから。

ところで、柴田さん、ちょっとお聞きしてもよろしいですか?

ええ、どうぞ。わしに答えることが出来るならお答えしますから。

私もネットやるんです。それで先日、日記に書いたんです。私は自分がこの世界から閉め出されているように感じているんです。つまり私とこの世界というのは敵対関係にあるような。。。そういう意味で「ワタシノ鏡が見つからない」と書いたんです。

ワタシノ鏡が見つからない

2004/12/19 18:47

わたしの実存も世界中から閉め出されている・・・

なんて言うと、あの方がきっと返信を書きますねん。

でも、自分VS世界やん。

なんだか哲学的な文句ですね。

そしたら、デンマンさんという方から投稿をいただいたんです。それには、こうあったんです。『レンゲさん!「鏡」は見つけるものではありませんよ。自分で作るものです!それが作れるまで、レンゲさんには「幸せ」と「安らぎ」を見つけることが出来ません!』

うーん。意味深長ですね。

お分かりになりますか?

それは、こういうことだと思いますね。つまり、レンゲさんは自分とこの世界が敵対関係にあると思っている。ところがデンマンさんはそう思ってはいませんね。自分と世界は一つだと言っていると思います。

どういうことですか?

この世界というのは、私が生きている間だけ意味のあるものですよね。つまり、私が死んでしまったら、この世界は私にとって意味のないものになりますよ。私が死ねば、肉体も精神もなくなるわけですからね、この世界を認識することも出来なくなる。そういう意味で、この世界は私とともに死んでゆくわけですよね。

でも、この世界はずっと続いてゆくと思いますが。。。

だけど、レンゲさんが亡くなったら、この世界がどうなっているか分からないし、死んだ後では、どうなっていようと関係ないでしょう?

それもそうですね。

デンマンさんが言おうとしているのはそういうことだと思いますよ。つまり、わしが認知している世界と、レンゲさんがこうだと思っている世界はかなり違うんですよね。この世界というのは確かに1つ厳然としてありますよ。でも、この世界がどのようなものかということは人によって受け留め方が違いますよね。私が考えている世界と、レンゲさんが考えている世界は違います。つまり、この世界というのは、言ってみれば人の数だけ存在しているということですよ。つまり、レンゲさんの考えている世界というのは、レンゲさんだけのものなんですね。

皆、それぞれの世界を持っているということですか?

そういうことだと思いますよ。自分の世界を持っているんだから、認識するということは世界を自分の中に取り込んでいるということですよ。つまり、「鏡」を作るということは、鏡を対極において見るのではなく、鏡を自分の中に置く。その鏡に世界を映すということは、自分のなかに自分の世界を持てということですよ。だから、自分はこの世界から閉め出されることがないんですね。そういうことですよ。

つまり、世界を自分が考えているようにしてゆくということですか?

そうだと思いますよ。結局、自分の思い通りに生きるということでしょうね。

分かりました。デンマンさんというのはそういう方なんです。何が何でも自分の思うようにやって行くというような人です。そうやってやって来られたようです。

レンゲさん、もしかして、そのデンマンさんというのはバンクーバーにおられる方じゃないですか?

そうです。

その方なら、私知っていますよ。随分、お世話になりましたから。本名は加藤さんというんですよ。不動産のほうもやられていて、私たちが初めてバンクーバーに渡った時に家をお世話してくださったんですよ。それ以来ずっとお付き合いをしているんですよ。レンゲさんも加藤さんをご存知なんですか?

いいえ、私は、ネットで知り合ったんです。まだお目にかかったことはありません。

そうですか。面白い人ですよ。確かに、レンゲさんが言われたとおり、「我が道を行く」というタイプの人ですよね。そうですか?世間て広いようで狭いものですね。

ほんとに。

ではレンゲさん、そろそろ私帰らないと。。。ばあさんが待っていますからね。

じゃあ、お送りしますわ。お荷物を持って。。。

すいませんね。あつかましく、美味しいお茶をいただいたりしてしまって。

では行きましょう。

レンゲさんも、自分が精神を患っているなんて思わずに、もっと気楽に考えればいいんですよ。我われは、皆、多かれ少なかれ精神を患っているんですから。レンゲさんも、きっとすばらしい人にめぐり会えますよ。

そうでしょうか?

デンマンさんの言葉ではないですが、自分の世界を持つということが大切なんでしょうね。

あ、バス停に着きましたね。それでは、お気をつけてお帰りくださいね。

ありがとうございました。

いえ、こちらこそ。。。

2005年8月17日 by デンマン


なつかしいなあああぁ~

めれちゃんとも2004年の7月からの付き合いやがなぁ~

ん。。。?裏切り。。。?

そういう言葉は、わての辞書には見えへんでぇ~    

\(*^_^*)/ キャハハハ。。。    

2009-02-12 04:54 PM
バンクーバー時間: 2月11日 (水曜日) 午後11時54分

『即興の詩 裏切りはやさしく』のコメント欄より


出典: 『自分の世界を持つということが大切なんでしょうね』
     (2005年8月17日)

僕は“なつみ”君のコメントを読んで、すぐに“ボダ”だろうと思ったけれど、“ボダ”は、僕が書いた上のコメントには一度も出てこない。

なつみさんは、“障害を持つ方を、意味する言葉です”と書いていますわ。

だったら、上のコメントの中で該当しそうな言葉は“片輪者(かたわもん)”だよね。。。でも、僕はこの言葉が差別用語だと、これまでに一度も考えた事がないですよう。レンゲさんはどうですか?

“はげ”とか“めくら”が差別用語になっていると聞いたことはありますけれど、“片輪者(かたわもん)”が差別用語になっているとは、これまで一度も聞いたことがありませんわ。

そうでしょう?

でも、もし差別用語だとしたら、デンマンさんはどうしますか?

使い続けますよう。書き続けますよう。

どうして。。。?

どうしてってぇ、言葉には差別用語なんてものは、もともとないんですよう。言葉自体に良い言葉も悪い言葉もない!使う人の意識の問題ですよう。

そうでしょうか?

そうですよう。「あなたの頭には“はげ”の部分があるね?」という文には相手を侮蔑したり馬鹿にしようとしている意思は込められていませんよう。差別的に使われていない。でも、もし、「はげ!ばか者!とっととうせろ!」。。。こういう使われ方をした時には、明らかに差別的に使われていますよう。つまり、使う人の意識の問題ですよう。だから、ある言葉を使うな!と言う事は「オマエは、空気を吸うな!」という事に等しいのですよう。

そうでしょうか?

この事については僕は記事に書いたことがあるのですよう。くどいけれど、なつみ君のために、ここに書き出しますよう。

なつみ君のように

言葉狩りをする未熟な精神構造は、

日本に何をもたらすのか?

生命の危機と言論の自由

知っていますか?
太平洋戦争時代、日本帝国政府は今から考えれば愚劣と言えるほどの言論統制で国民をがんじがらめにしたのです。

その良い例が英語を使うな、という規制です。
野球で英語が使えなかった。
ストライクと言ってはダメなんですね。
じゃあ、何と言ったか?

「当たり」「一本」「良し」とか言ったらしい。
「ボール」も使えない。
「はずれ」とか「ダメ」とか言ったらしい。

愚かと言うより、こうなるともう滑稽ですね。
しかし、戦争当時、みんなが真面目にこう言いながら野球したらしい。
いっそのこと野球も敵性スポーツとして禁止すればよかったと思うのですが、帝国政府の親玉の中に野球の好きな人がいたらしい。

それなら、英語も使わせればよいと思うのに、そうはしなかった。こういうところが片手落ちなんですよね。

アメリカはどうだったか?
すっかり逆でした。

日本人が昔から親しんだ「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という『孫子の兵法』の中の有名な格言を忠実に守ったんですね。つまり、戦争に勝つためには日本人を知らなければならない。そのためには日本語を大いに学ばねばならない。と言う事でアメリカ政府は日本語学校を作ってそこで日本語を徹底的に学ばせて、日本人の研究人材を養成したわけです。

『菊と刀』で有名な著者ルース・ベネディクト(Ruth Benedict)さんも政府から依頼を受けて「お国のために」日本人と日本文化の研究をしたんですね。彼女がレポートを提出した時には戦争が終っていた。それで、その研究に基づいて1946(昭和21)年に出版されたのが『菊と刀』です。この本の事を全く知らない人は次のリンクをクリックして僕の書評を読んでみてください。

■ 『「菊と刀」 書評』

現在でも読まれています。すでに90版以上を重ねているはずです。僕は6度程読みましたが、読むたびに新たな感動を受けています。このべネデクトさんは日本で暮らしたことが一度もない人なんですね。もちろん日本へ行ったこともない。そういう人があれだけの研究成果を出したんですから、日本研究がどれだけ進んでいたかが良く分かるんです。アメリカ政府の採った政策は日本帝国政府がやった言論統制と比べると雲泥の差です。

しかし、日本にだって良識を失わない人たちも居たんですね。極めて少なかったですが。。。太平洋戦争下で唯一といってよい言論抵抗事件がありました。このことについて、ちょっと詳しく語ろうと思います。1944(昭和19)年2月23日の『毎日』新聞の竹ヤリ事件というのがこれです。

この記事を書いたのは37歳の新名丈夫記者でした。「竹やりなんかでアメリカに徹底抗戦なんてどうかしている」と言うような趣旨の事を書いてしまったんですね。もちろん、覚悟して書いたんです。うっかりして書いてしまったわけではないんです。

でも、当時の東条英機首相はこれを読んで激怒した。

それで、頭にきたものですから、できれば書いた記者を死刑にしたい。でもいくらなんでもそんな無茶な事は出来ませんから、赤紙で徴兵して南方戦線に送り込もうとしたわけです。当時の常識として、南方戦線に送り込まれれば生きて帰れないということが分かっていました。つまり事実上の「死刑」です。いづれにしても、無茶な事をしたんですね。

当時軍部と帝国政府に真っ向から反対すれば、このような仕打ちが待っていたんです。だから、分かっていた人もおとなしく黙っていた。でも、新名記者はメディア人としての良識を持っていたわけです。アメリカを例に取れば、あのニクソン大統領を退陣に追い込む事になったウォーターゲート事件を暴露したワシントンポスト記者のボブ・ウッドワード(Bob Woodward)のような人だったわけです。

最近、命を懸けて記事を書くような新聞記者が日本にはいなくなりましたね。残念です。

この記事が発表された頃には、もう戦局は悪化していました。問題の記事が発表された前年、1943(昭和18)年には、まず2月、ガダルカナル島で日本軍の撤退が開始されました。これを契機に、米軍は一挙に攻勢に転じたわけです。以後、5月にアッツ玉砕、11月にはマキン・タラワ全滅と戦局は日々悪化していきました。1944年2月17日には「日本の真珠湾」と米軍から呼ばれた作戦の最重要拠点、トラック諸島が米軍の手に落ちてしまいました。

軍部でも、帝国政府でも太平洋戦争の敗北はすでに決定的となったと考える人がでてきました。しかし国民には「勝った、勝った」という虚偽の情報以外は一切知らされていなかったんですね。そのためにも言論は厳しく統制されたわけです。

新名さんは海軍記者となって以来半年間にわたって主力艦隊に乗り組み、戦況を自分の目で確かめていた。戦況が悪くなっていた事も充分に知っていた。陸海軍が対立し、飛行機生産のためのジュラルミン三十万トンの大部分を陸軍が本土決戦用に抑えて出さないという内幕もキャッチしていたほどです。

マーシャル陥落の発表を大本営が20日間もためらって大騒動を演じているのを見た新名記者は決意を固め、一大プレスキャンペーンを社に上申しました。メディア人としての良識です。「日本の破滅が目前に迫っているのに、国民は陸海軍の醜い相克を知りません。今こそわれわれ言論機関が立ち上がるほかはありません」
そのように便せんに書いて、吉岡文六編集局長に上申したのでした。
「よし、何とかして国民に知らせるほかない」と決意した吉岡局長は社外の大物に書かせようと、まず元中国駐劉大使・本多熊太郎氏に交渉しました。しかし、「検閲があっては書けない」と断わられてしまいました。

結局、編集会議の結果、新名さんが指名されました。当時の記事は、もちろん検閲を受けなければならなかったのです。しかし、海軍担当の新名記者が執筆したものは海軍省の検閲だけでよく、各社のキャップの書くものは無検閲でよいという紳士協定になっており、その特典を利用したのです。

「書けば東条から懲罰召集を喰らうかも知れない。社もつぶされるかも知れない。殺されるかも知れない」
新名記者は悲壮な覚悟で執筆したのでした。実際、その通りになってしまい、ハチの巣をつついたような騒ぎとなったのです。新名記者は責任を感じ辞表を提出しました。しかし、吉岡局長は突き返し、逆に金一封の特賞を出したのです。その代わり、3月1日に吉岡局長、加茂勝雄編集次長兼経理部長は責任をとって辞任しました。

しかし、こんなことで東条首相はおさまりません。東条さんは情報局次長村田五郎を呼びつけて「竹ヤリ作戦は陸軍の根本作戦ではないか。毎日を廃刊にしろ」と指示したのです。村田さんは答えました。「廃刊するのはわけありません。紙の配給を止めれば、毎日は明日から出ません。ただし、よくお考えになってはいかがですか。毎日と朝日は、いまの日本の世論を代表しています。その新聞の一つがあのくらいの記事を書いた程度で、廃刊ということになりますと、世間の物議をかもす、ひいては外国から笑われることになるでしょう」

東条首相も馬鹿ではありませんから、この説得が効いたのでしょう。廃刊は引っ込めました。しかし、陸軍からの新名さんへの執拗な処罰要求が出されたのです。そういうわけで、新名記者に対して陸軍から懲罰召集が強行されたわけです。

極度の近視ですでに徴兵検査で兵役免除になっていた37歳の新名さんへの再度の徴兵でした。海軍省は「新名は報道班員としてパラオ派遣が決定しているので、召集を延期されたい」と陸軍省に申し入れたのです。陸軍省はこれを突っぱねました。しかし、海軍も負けてはいられないと大運動を展開して、なんとか召集を解除させたのです。

ところが、陸軍中央から絶対に還すなという厳命がきており再度召集があり、丸亀連隊へ一人だけの中年二等兵の入隊になったのです。これはもう、海軍と陸軍の対立というところまでエスカレートしてしまったわけです。

これに対して海軍が再び抗議しました。「なぜ、中年二等兵が一人だけ入隊するのか?」
陸軍も黙っては居ません。何とかしようという事で、新名さんと同じく大正生まれの兵役免除者二百五十人を召集したのです。つじつまを合わせたわけですね。「新名記者憎し」の陸軍の執念はすごかった。

さらに、陸軍中央は新名さんを最激戦地の沖縄、硫黄島方面の部隊へ転属させろと厳命してきたのです。やることが汚いです。生きて帰さぬ方針を取ったわけです。こうなると、もう、無茶苦茶ですね。

しかし、陸軍の思い通りには行きませんでした。三ヵ月がたち、結局新名さんは他の戦友と除隊になりました。丸亀連隊報道部の香川進大将は 「この召集は東条大将の厳命だったんだよ。新名は絶対に還すな、重労働を課せとね。海軍や軍令部からもなんども人がきた。われわれは自分らの正しいと思う判断で君を扱った。善通寺師団司令部でも見て見ぬふりをしてくれた」と除隊の真相を説明したのです。

海軍は直ちに新名さんを報道班員としてフィリピンへ送り、陸軍の再召集を防いだのでした。新名記者がフィリピンに出発した直後、新名さんの“とばっちり”を喰らって再召集された丸亀連隊の中年二等兵たち二百五十人は硫黄島に送られ、全員玉砕してしまったのです。全くこれでは、この二百五十人の人たちの魂は泣き切れないでしょうね。ひどいものです。

言論統制から、人の命までが軽々しく一部の人間の思うように処分されてゆく。死ななくても良い人たちまでが、とばっちりを受けて250人もが硫黄島のチリとなって消えてしまう。もし、あなたがこの250人の中に選ばれたとしたらどう思いますか?

ええっ?現在、そんな馬鹿げた事は起こらない? そうでしょうか?
太平洋戦争が終って戦争放棄を謳(うた)った憲法が出来た時、いったい誰が自衛隊が出来ると考えたでしょうか?
その自衛隊が、イラクに派遣されると誰が考えたでしょうか?

ええっ?でも徴兵なんて日本には絶対にないから、戦争で死ぬ事はない?
そうでしょうか?
あなたと私が声を大きくして、表現の自由と言論の自由のもとで戦争反対を訴えない限り、
一体、誰が徴兵の無い時代を保障しますか?

これまで読んできて、表現の自由と言論の自由の大切さが分からないとしたら、あなたも、あの250人の中に選ばれて硫黄島へ送られるということが、また起こるかもしれないですよ。
そう思いませんか?
ええっ?あなたは女だから心配ない?

しかし、アメリカを見てくださいよ。
アメリカ女性兵士がイラクで救出されたことがありましたよね。あなただって知っているでしょう?
日本はアメリカの真似をしますからね、志願だけではなく女性だって徴兵される時代が来るかもしれませんよ。現在の日本の自衛隊にも男性と同様に実戦訓練を受けている女性自衛官が結構たくさん居るんですよ。

ええっ?もう兵隊にとられるような年齢じゃない?
あなたの子供の事、あなたの孫の事を考えてくださいよ!
表現の自由、言論の自由のもとで、平和な国にしようと主張しましょうね。
とにかく、表現の自由、言論の自由を守りましょうね。


『少しでも日本を良くしたいと思いませんか?(2005年7月3日)』より

僕のコメントをよく読めば、“片輪者(かたわもん)”という言葉が差別的、侮蔑的に使われていない事がすぐに理解できるのです。ところが人間的に未熟ななつみ君は、その言葉を使っている作者の意識を考えようとしない。単なる言葉狩りをしているだけなのですよう。レンゲさんも、そう思いませんか?

そうですわね。確かに、デンマンさんのコメントを読むと、片輪者(かたわもん)は差別的には使われてませんわ。

そうでしょう?!つまりね、なつみ君の言っている事は、太平洋戦争時代の愚かな禁止語取締官が「ストライクは英語だから使うな!」と言っている事と全く変わりがないのですよう。

それってぇ、ちょっと飛躍ではありませんか?

でも、僕の言おうとしていることがレンゲさんにも分かるでしょう?

ええ。。。分かりますわ。

ところが、なつみ君は、人間的に未熟で、人生経験も多くないし、ネット経験も少ないので、そういう国際的な考え方が理解できない。なつみ君のような未熟で見識の狭い人間が禁止語取締官になると、世の中に次のような風潮をかもし出すのですよう。

物言えば 唇寒し 秋の風

口は災いの元

沈黙は金

余計な事を言うと禁止語検閲、差別語検閲に引っかかるから、何も言わない方が良い、という考え方が広まってしまう。

なつみさんが上のコメントで書いていることは、そういう考え方を広めることだ、とデンマンさんはおっしゃるのですか?

その通りですよう。なつみ君のような未熟な人間が政治家になって、そういうボンクラな政治家が国会の大多数を占めると、日本は太平洋戦争時代のような愚かな事をやりだすのですよう。しかも、そういう傾向が今の日本にはある。

デンマンさんは、マジで、そう思っているのですか?

大真面目ですよう。つまり、言論の自由があるようでいて、批判が充分にされていない。国会でもマスコミでも。。。なぜなら、なつみ君のような見識の狭い未熟な人間が多くなっているからですよう。

口は災いの元

このように考えて黙っている。こういう考え方が日本には根強くあるのですよう。レンゲさんだって思い当たる事があるでしょう?

でも、最近の若い人は結構モノを言ってますわ。

政治的なこと以外は、よくしゃべる。でもねぇ、日本を良くするとか、ダメな政治家を国会から追い出すだとか。。。そう言う事になると無関心ですよう。

それで、デンマンさんは、こうして記事を書いて、言いにくいことでもネットで言っているのですか?

そうですよう。でもねぇ、ネットでも言論の自由を制限しようという風潮がある。その氷山の一角がなつみ君ですよう。

言論の自由とは?

個人が直接にも間接にも抑圧を受けることなく

自己の思想・信条・意見を公に発表できる自由。

現行日本国憲法で保障されている。
言論の自由』は『表現の自由』とほぼ同等のものであると憲法解釈上認められている。

【第二十一条】

集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

○2  検閲は、これをしてはならない。 通信の秘密は、これを侵してはならない。

日本国憲法(昭和二十一年十一月三日憲法)


『言論の自由とは - はてなキーワード』より

なつみ君も、憲法21条の意味をもう一度じっくりと考えて欲しいですよう。

ネットでも、言論の自由を妨げるような風潮がマジであるのですか?

ありますよう。あのねぇ、以前、僕はフルーツブログで“セックス”という言葉を使ったら、それは“禁止用語”だから使うな!削除するまで投稿してはならない!そういうメッセージが出て、“セックス”を含んだ記事が投稿できなかったのですよう。

マジで。。。?

大真面目ですよう。しかも、何の予告もなしに僕のブログを丸ごと削除してしまったのですよう。「フルーツブログ (http://barclay.fruitblog.net)」は人間的に極めて未熟な人物が管理人をやっているのですよう。

つまり、「フルーツブログ」の管理人も、なつみさんと50歩100歩だとデンマンさんはおっしゃりたいのですか?

その通りですよう。

ところで、デンマンさんは、タイトルに『未熟な判断と稚拙な批判』と書きましたけれど、何がおっしゃりたいのですか?

なつみ君という人物は、非常に見識が狭く、視野が狭く、人生経験が乏しくて、歴史を受験科目のためにしか勉強した事がない、極めて偏狭な人物だというイメージが思い浮かんできたのですよう。

なつみさんは、どうすれば良いのですか?

なつみ君は、視野の狭い典型的な「井の中の蛙」なんですよう。ネット歴も短い、人生経験も乏しい。

どうして分かるのですか?

なつみ君が書いたようなコメントを書くのならば、当然、自分のホムペかブログの URL を書くべきですよう。それがネチケットです。ところが、そういう初歩的なことが理解できない。なつみ君は海外生活経験がないはずです。

どうして分かるのですか?

海外生活経験があるほどの人ならば、なつみ君のように視野が狭くない。ネットでも国際化された考えを持っているはずなんですよう。

つまり、 自分のホムペかブログの URL を書くことができると。。。?

そうですよう。それができない事が、なによりも、なつみ君の「井の中の蛙」ぶりを物語っているのですよう。

【レンゲの独り言】

ですってぇ~
いつものように言論の自由にのっとって、
デンマンさんは言いたい事を言ってますわ。

中には、デンマンさんの記事を読みながらムカついている方も居るでしょうね。
そういう時には、ムカつかないでデンマンさんにコメントを書いてくださいね。
でも、くれぐれも、あなたのホムぺかブログの URL を書いてくださいね。

そうしないと、デンマンさんはムキになって晒しますわ。うふふふふ。。。

とにかく、まだまだ面白い話題が続くと思います。
あなたも、またあさって読みに戻ってきてくださいね。
では、また。。。

メチャ面白い、

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■ 『面白くて楽しいレンゲ物語』

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夢見る小百合さんの物語』

■ 『今すぐに役立つホットな情報』

■ 『 ○ 笑う者には福が来る ○ 』

■ 『漢字馬鹿の再来 (2009年2月13日)』

■ 『漢字馬鹿の悦楽 (2009年2月15日)』

■ 『漢字馬鹿の自己矛盾 (2009年2月17日)』

■ 『あなた、おかえり (2009年2月19日)』

■ 『脳内漢字馬鹿 (2009年2月21日)』

■ 『他人の不幸は蜜の味 (2009年2月23日)』

■ 『漢字馬鹿の恋 (2009年2月25日)』

■ 『馬鹿のモデル (2009年2月27日)』

■ 『漢字馬鹿さん元気?(2009年3月25日)』

こんにちは。ジューンです。

1999年夏の「東芝事件」は

ネットでも画期的な事件でした。

東芝製ビデオデッキの修理に関し、

その対応に腹を立てた消費者が、

経緯をネットで公開したのです。

東芝側はホームページの一部削減をさせるため

「名誉権と営業権に基づく妨害排除の請求」の

仮処分を申請しました。

しかし、社会的な批判が高まり、

急遽謝罪を表明したのです。

仮処分の申し立ても取り下げました。

やはり、企業と言えども法の下には

個人と平等なのですよね。

「はてなダイアリー」のユーザーとして

デンマンさんが「はてなダイアリー」の問題点について

たくさん記事を書いています。

ユーザーと「はてなダイアリー」との関係も、

もちろん対等であるべきですよね。

ユーザーが不満を表明し、

釈明を求めているのであれば、

「はてなダイアリー」も誠実に対応すべきだと思います。

ネットの世界は単に現実世界の

向こうの虚像ではありません。

東芝事件のように、

ネット上で激しさを増したユーザーの声は、

間違いなく現実社会に戻ってくるからです。

ところで、英語の面白い記事をまとめました。

時間があったらぜひ覗いてくださいね。

■ 『あなたのための楽しい英語』

とにかく、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょうね。

じゃあね。


 





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