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平助さんが卑弥子さんに
恋をしたのがウンのつき
2005年5月3日

今は昔、兵衛の佐(すけ)の平の助文という人がいた。あだ名を平助(へいすけ)といった。家柄は悪くはなかったが、男前とは言いがたかった。どちらかと言うと、どこか抜けているような表情をしていた。気の利いたことは何も言えず、どちらかと言えば口下手だった。つまり、女性にモテルようなタイプではなかったのだ。

そのような男なので、人妻や娘や、まして宮仕えをしている女たちは、この平助をどちらかと言えば馬鹿にしていた。

ところでその当時、本院の大臣(おとど)・藤原時平という人が居た。その家に侍従の卑弥子という若い女房がいたが、美人と言うほどではないにしても、どこかしら愛嬌があって才気煥発な人だった。平助は、本院の大臣の館に普段から出入りしていたので、この侍従のことを噂で聞いており、かねがね恋をしていたのだった。

しかし、侍従は平助のラブレターに返事も書かなかった。

「だって、私が平助殿のラブレターに返事を書いたら町中のお笑いものになってしまいますわ」

平助は嘆息し、性懲りもなくまたラブレターを書き続けた。「ただ『見た』の二文字だけでも、お返事をください」と繰り返し、泣くばかりに懇願して書き送った。

「仕方がないわ。こう度々ラブレターをもらっていると、他のすばらしい殿方にまで、この噂が聞こえてしまうかもしれないわ。そうなると私は相手にされないかもしれないから、返事を書いて、これで終わりにしましょう」

その使いが今回は返事をもって帰ってきたので、平助は嬉しさのあまり、物につっかえながら転がり出て、その返事を引ったくるように見た。

「なんじゃいな。。。『見た』の二文字だけしか書いてないじゃないか!しかも、その『見た』の二文字はマロが書いたラブレターの文字を切り抜いて、薄い鳥の子紙に貼り付けてよこしたのじゃ」

平助はこれを見て、ますます悔しくつらく、思いをつのらせるのだった。

五月の二十日ばかりになって、梅雨の降り続く五月闇の夜、平助は「今夜のような日に忍んで行ったなら、想う心がどれほど強いものかを感じて、グラリとするかもしれない」と計算高く考えた。

それで、夜も更けて雨音も止まずに降り続ける中、目指すものも見えない闇の中を、内裏から無理やり本院まで出掛けていった。本院に着くと、局(つぼね)に以前から取り次いでくれていた女の童を呼んで、「想い余ってこのようにやってきました」と言わせた。するとその女の童が帰ってきて答えるには「ただ今は、殿様のお前におりまして、他の人々もまだご寝所に下がられておりませぬので、お逢いすることはできません。もうしばらくお待ちください。皆さんが寝静まったら忍んでまいりましょう」と言ってきた。

これを聞いて、平助、胸を高鳴らせ「だからってことよ。こんな夜にわざわざ出て来た男を憎く思うはずがない。よくぞ出て来たものだ」と思い、暗い戸の蔭に隠れて待つ身は、何年も経ったような気がしたものだ。

二時間ばかり経過して、人々が皆寝る音がして、座敷から人がやってきて、引き戸の掛け金をそっとはずした。平助はうれしさに遣り戸を引きあけると、簡単に開いた。夢心地で、これはどうしたことかと思いながらも、うれしさに身の震える思いだった。けれどここは冷静にと、頭を冷やしながらそっと室内に入ってみると、空薫きの香のかおりが部屋に満ちていた。

平助は部屋の中に進み、臥し所とおぼしいところを手探りしてみると、女はなよやかな一重の着物を被って伏していた。頭や肩のようすを手探りすると、頭は華奢な感じで、髪は氷のようにひんやりと手に触れる。平助は、うれしさに有頂天になって、思わず手も震え、物を言い出すこともできなかった。

そこで女の言うには、「たいへんなことを思いだしました。部屋の障子戸の掛け金をかけないできてしまいました。今行って掛けてまいりますわ」と言うので、平助は「そうなんだ」と思い、「じゃあ早く帰ってきてくださいね」と言うと、女は起き上がって上に着ていた衣を脱ぎ置いて下着の単衣と袴だけの姿で出て行った。

その後、平助は衣を脱いで準備万端で待ち伏していたが、障子戸の掛け金を掛ける音は聞こえて、もう戻ってくるハズと気持ちははやるのに、足音は奥の方に去っていくように聞こえ、こちらに来る音はとんとしない。怪しんで起き出し、例の障子戸のそばに行って確かめてみると、掛け金はちゃんとあった。それを引いてみると、向こう側から掛けて奥へ行ってしまったのだった。平助は、言いようもなく悔しく、地団駄踏んで泣けてくるのだった。呆然とその障子戸のそばに立ち尽くしていると、流れる涙は、降り続く雨にも負けないくらいだった。

「こんなに部屋にまで入れて謀るとは、何と憎らしいことだ。こんなこととわかっていれば、一緒についていって掛け金を掛ければよかった。マロの心を試そうとして、こんなことをしたにちがいない。どんなにトンマな奴と思われているだろう」

そう思うと、会えなかった場合よりも、平助は憎らしく悔しい思いに駆られるのだった。

「夜が明けても、この局に寝ていてやろう。マロが通ってきたことが知れるのもイイだろう」

そう思ってもみたが、夜明けが近くなると、人々の起き出す音がしてきたので、冷静になって考えてみた。

「この姿を露見してしまうと、妙な噂が広がって、あの人に嫌われてしまうかもしれない。。。」

そう考えなおし、夜の明ける前に急いで抜け出したのだった。

さて、その後、平助はこの女への想いで、ますます身を焦がす日々が続いた。

でも、何度ラブレターを書いても会ってはくれないのだった。そこで平助はあることを思いたった。

「あの人が会ってくれないのなら、せめてあの人のウンチなりとも見てみたいものだ」

便器の箱を仕える女の子が始末しに行くところを奪い取って見てやろうと計画した。

例の局のそばにやってきて様子をうかがっていると、歳のころ十七八ばかりの、髪は腰に少し足りないほどの長さ、涼しげなナデシコ重ねの薄物のあこめを着て、濃い紅の袴を無造作に引き上げて出てきた。その女の名を千草(ちぐさ)と言う。千草は、丁子(ちょうじ)で染めた薄紅色の薄物の布で便器の箱を包んで、赤い色紙に絵を描いた扇をかざして顔を隠して局から出て行く。

シメシメとほくそ笑んで、見え隠れに後をつけて、人の目につかない所で走り寄って例の箱を奪い取った。千草は泣いて抵抗したが、無情に奪い取って走り去った。人のいない建物の中に入り内側から掛け金をかけてしまったので、千草はその外に立ちつくして泣いていた。

平助はこの箱をじっくり眺めてみた。金漆を塗った立派なものだ。この箱の有り様を見ると、中に入っているあの人のウンチが金銀のように思えてくるのだった。なんだか開けて見てしまうのがもったいないようで、平助は、しばらくの間開けないで、感心して箱ばかりをしみじみと眺めていた。

しかし、こんなこともしていられないと、我に返ってワクワクしながらその箱の蓋を開けてみた。すると、丁子(ちょうじ)の香りがかぐわしく漂ってくる。まさしくあの人らしいウンチだと、平助はドキドキしながら中を覗いてみた。すると、薄黄色の液体が半分ばかり入っている。また親指ほどの太さの黒っぽい黄色の物体の、8センチばかりの長さのものが三切ればかり丸まってゆれている。

「きっとウンチだろう」と思って見ていると、漂ってくる香りが何ともいえず芳しいので、そばに木切れがあるのを取って、それに突き刺し鼻にあてて匂いを嗅いだ。

「う~♪~ん。。。これはナンと言うかぐわしい匂いだ。まるで、あの黒方というお香の匂いじゃないか!卑弥子さんは天女の生まれ変わりかもしれない」

これを見てからというもの、ますますこの人を手にいれたいと、平助は心も狂うようになってしまった。その箱を手元に寄せて、その液体をすすってみると、丁子(ちょうじ)の香りが心に染み込むようだ。またその木切れで刺したものの先を少し舌でなめてみると、口にほろ苦(にが)くまた甘い。芳しいことは譬(たと)えようもない。

ところ変わって局では卑弥子さんが千草に尋ねていた。「泣いたりしてどうしたの?」

「平助殿にあの箱を奪われてしまいました。申し訳ございません」

「いいのよ。そのような事をするお方だと思っておりましたわ」

「つうことわああああ。。。」

「そうなのよ。あれは本物ではないのよ。あたしが作った偽(にせ)のウンチなのよ。だから、千草さんが責任を感じて泣く事などないのよ」

「では、あれは。。。?」

「尿としたのは丁子を煮て、その汁を入れたのよ。また、ウンチの方は、山芋に練り香を甘葛(あまずら)に練り合わせて、大きな筆の軸に入れ、それから出してきたものなのよ。おほほほほ。。。」

ところで、平助は、どういうわけか病の床に着いてしまった。医師が不思議に思って平助に尋ねたので、平助はありのままをその医師に話した。卑弥子さんのウンチを盗んでちょっぴり食べた事を打ち明けたのだった。

しかし、平助の病状は、医師がどのような薬を与えても治す事ができなかった。それで平助は、卑弥子さんを思い焦がれつつ、そのまま苦悶の果てに死んでしまったのだった。

医者は臨終の床でため息をもらして言った。「これが本当の“ウンのつき”だわ」


丁子 (clove)

1) チョウジの木(熱帯産のフトモモ科の高木)からとる香料
2) 丁子油 丁子のつぼみまたは実からとった油

胃腸の消化機能を促進したり、体を温める作用があると言われ、消化不良、嘔吐、下痢、腹痛などに使われています。
チョウジはスパイスとしても使われ、料理とともにチョウジの成分が胃にはいると、胃液の分泌を高め、食欲を増進するんので、健胃に役立ちます。

clove

インドネシアのモルッカ諸島(Moluccas または Spice Islands)原産で、温暖な地域で広く栽培されているフトモモ科(Myrtaceae)の常緑樹またはその花芽。
学名 Syzygium aromaticum または Eugenia caryophyllata。
開花前の花芽は乾燥して香辛料や薬に、また丁子油(clove oil)は香料や香水として、紀元前から中国やローマで利用されてきた。
ポルトガルとオランダはクローブをモルッカ諸島だけで栽培し、その貿易を18世紀後半まで独占した。


甘葛(あまずら)

『枕草子』の49段の“あてなるもの”の中に甘葛が出てきます。
甘葛はあの清少納言も口にしていたらしく、「削り氷にあまづら入れて」と登場する。
甘葛は、蔦(ツタ)の樹液からとった昔の甘味料。砂糖以前の甘味料。

葛(かずら / かづら)

【葛 / 蔓】

(1) つる性植物の総称。つるくさ。かずらぐさ。
(2) 桶(おけ)のたが。[物類称呼]

ィ~ハァ~♪~!

メチャ面白い、

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卑弥子さんは打ち合わせがあるので、

わたしが代わりに登場いたしました。

ネットには愚かな人がたくさん居ますわよね。

パンツにコカイン君は、相変わらず

下らないコメントを書いていますわ。

FC2のてんね君はデンマンさんのことを

告げ口する事に生きがいを感じているようでした。

でも、今では、そうする事の愚かさに

気づいたようですわ。

えっけん君と太田将宏老人は

ムカついたままコメントを書いてしまいます。

みっともないコメントになるだけです。

ええっ?そんなことより、

もっと面白い話がないのかって。。。?

卑弥子さんのお話だけでは

物足りないのですかぁ

だったらね、メチャ面白いお話を

あなたにおせ~♪~てあげますわ。

ちょっとこれ見てぇ~。

笑っていますよねぇ~

心を豊かにする笑いって知ってますか?

笑うと幸せな気分になるだけじゃないのですよね?

どんな良い事があるのでしょうか?

きっとあなたの知らない事を発見するはずです。

もし関心があったら次のリンクをクリックして読んでみてね。

■ 『心を豊かにする笑い』

わたしも読んだけれどねぇ、結構面白いのよゥ。

とにかく、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょうね。

じゃあね。


 





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